過去の観測メモを発掘したので、今まで集計していなかった「小惑星による恒星食」をまとめてみることにしました。
観測野帳は1998~2000年ごろには真面目に書いていたのですが、最近はスケッチ用紙に書いたりメールで保存していてすっかりサボっていました。まったく記憶にありませんでしたが、けっこう観測していたものです。
結果を記すと、1991年から2014年(11月15日)までの23年間の(不成立8件と不明2件を除いた)有効観測は125。そのうち減光観測が20、通過観測が105でした。不明の2件は不確実な減光観測です。不成立は、曇天や対象星が見えなかったとして報告したもので、実際にはもっと多くあります。
23年間の有効観測のうち減光の確率は16%で、このうち、予報の精度が向上して、改良予報を常時入手出来るようになったと思われる過去10年間(2005年~2014年)では有効観測98件中減光が17件=17%でした。一方で、1991年~2003年の期間は3件/27件=11%でした(2004年中の観測はありませんでした)。
10年以上前に比べ多少打率は上がっていますが、近年は敢えて確率が低い現象にも挑んでいるので、格段に向上しているわけでもない感じです。現象を選べばもっと確率を上げることはできますが、成功数自体は頭打ちになるでしょう。