2006-10-16小惑星(663)Gerlindeによる2UCAC 38909797(12.4等)の食(減光)

どうやら5ヶ月もサイトを放置してたらしい。もっとも実質的に試験運用中(半公開)で助かりましたが。そろそろ再開しようと思った矢先に、小惑星による恒星食の観測に成功したっぽいので重い腰を上げて更新を再開してみることにしました。

以下、2006年10月16日20時過ぎに起きた小惑星(663)Gerlindeによる2UCAC 38909797(12.4等)の食のレポです。

昼間から晴天が続いたため、夕空に見え始めたC/2006M4(SWAN)彗星を観測しに18時過ぎに出かけたのですが、予想外に透明度が悪く、5センチ双眼鏡では明瞭な姿としては確認できませんでした。このままでは20時過ぎの小惑星食も12等星と暗いのでかなり厳しいのでは、といやな予感が。。。

20時から始まる生放送のネットラジオもスルーして望遠鏡を設置しに外出。設置は順調に終わり、20時20分ごろにさっそく目的星に筒先を向け、星図と照らし合わせると・・・見えない。すぐ上の輝星は見えるものの、最低倍率の62倍では12等星が確認できません。100倍にあげてかろうじて見えてきました。200倍でもまだ不十分。結局最高倍率である317倍にしてようやく目的星が、見失わずよく確認できるまでにいたりました。隣の13等星はかろうじて確認できます。肉眼では、空高く見えているはずのアンドロメダ銀河もわかりません。極限等級は2等級程度悪化しているようです。

普段なら架台の平台の上に携帯を置くのですが、今回はそこに携帯を置くと、液晶のバックライトが目に入り微光星が見えなくなってしまうため、HDDレコーダーとともに(目から遠ざけるため)ひざの上に乗せて観測に望むことにしました。暗さになれるため、とにかく現象時刻まで視野を見続けることにしました。

40分が過ぎ、携帯117に電話し、右手にストップウォッチを持って監視の開始。しかし、携帯が普段より遠い場所にあるため、時報がほとんど聞こえず余計に神経がすり減ります。そうこうしている間にも41分、42分が過ぎていきます。そして、42分30秒。緊張はピークに達しましたが、現象時刻が過ぎました?・・・しかしこの時初めて、現象時刻を1分早く勘違いしていたことに気づきます。

気を取り直して再び目的星を注視。43分が過ぎ、43分20秒のアナウンスが聞こえる時、目的星が見当たらないことに気づきました。「ない!?」と思い、冷静にストップウォッチを押します。

「確かに今見えてない」と確認しつつ、少しすると、再び目的星が見えていました。もう1回ボタンを押します。その間、体感的に2秒ぐらいと感じました。

「観測できたかもしれない。しかしそのわりには予報時刻より遅いし、短い。たんなるシンチレーションかも。。」とすっきりせず不安が先に立ちながら観測を終え、自宅に戻りました。

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ストップウォッチの時刻あわせなど一通りの作業を終え、望遠鏡を片付けて遅めの夕食。いまいちはっきりしない結果のため、報告メールは後回しにするつもりでしたが、21時過ぎにメーラーを起動させると観測成功のメールが。あわててメールを書き上げました。

結果的には他の方と調和する観測成果が得られましたが、今回ほど実感のない「観測成功」は初めてかもw

「2006-10-16小惑星(663)Gerlindeによる2UCAC 38909797(12.4等)の食」観測の概要

観測者
Aikawa,Reijin
観測地と、観測地の経緯度と標高,測地系
埼玉県坂戸市内
東経139o 27' 02"、北緯35o 56' 45"、高度21m [日本測地系=国土地理院1/25000地形図より]
東経139o 26' 50.4"、北緯35o 56' 56.5"、高度21m [世界測地系=上記日本測地系より算出]
観測開始と観測終了の時刻
2006年10月16日20時41分00秒~44分20秒(JST)
減光観測の有無
不確実な減光。(5段階の1~2)
減光時刻
 減光開始 20時43分19秒(誤差1秒以上)
 減光終了 20時43分23秒(誤差1秒以上)
 継続時間 4秒
時刻保持の方法
・ストップウォッチと固定電話の117時報による。
 ・携帯電話の117時報を受信しながらのポータブルHDDレコーダーによる録音も併用(時刻測定には使用せず)
観測方法・機材
ミード製 LX90-20 (20.3cm f10シュミットカセグレン経緯台・自動追尾)
+SP6.4mmアイピース(317倍)による眼視観測
天候・観測条件
快晴(雲量0)。透明度2/5。観測条件は不良。
付記
気流による星像の明滅もあり、減光の時刻はかなり不正確。
「気がついたら消えている?戻っている?」という程度で開始時刻・終了時刻ともに1秒以上早いかもしれません。
ストップウォッチの表示は、個人差を考慮しないで、開始:20時43分19.37秒、終了20時43分23.47秒、継続時間4.1秒でした。
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