昼間は普通に好天だったので、気軽に構えていたら、南の方から怪しい雲の層が。。。ひやひやしながらの観測になりました。結局通過でした。
普段よりも早めに望遠鏡のセッティング。せっかくなので月や土星も見ようと思って。
まずは目的星の12等星に向けてみる。62倍でみると。。。目的星がほとんど見えない!?不安に思っていたことが現実になったか。しかし、一気に206倍に差し替えてみると、12等星は比較的容易に見えて一安心。この明るさなら大丈夫。右側から照らされる月明かりが少々気になりますが。また、高度が高いので天頂プリズムを装着。
現象まで時間があるので月に向けると、だいぶ高度が下がったせいか気流の乱れがひどい。しかしいつみてもクレーターはきれいです。透明度が良いはずなのに、なぜか背景の黒い空が白みがかっているのが気になります。
遠ざかる火星を見たあとで、土星へ向ける。さすが天頂に近いだけあってこちらは見やすい。天頂プリズムを使うと右側に3つほどの星の集まりがある。衛星なのだろうけど、どれがどの星なんだろう。いままで本体に映るリングの影と思っていたものは、どうやらC環の可能性がある。たしかに影にしては少々不自然かも。エンケの隙間も見えそうな気がしたが、さすがにムリか。
空を見ると、南10度以下に層雲が広がり星は見えません。それ以外の空には星が見え、一見晴天のように思えますが、巻層雲が全天を覆い気象学上は「雲量10」です。月を見たとき白く見えたのはこのせい。この巻層雲が厚さを増さないことを祈るばかりです。
23時を回りストップウォッチの計時を開始し、再度目的星へ向けます。気流の乱れによる明滅はあるが、大きな障害にはならないでしょう。10分過ぎにHDD録音を開始し、13分過ぎに携帯で117へ掛ける。
今回は50%ぐらいの確率で起きそうな気がしていたのでいやがうえにも緊張してきます。14分前から目的星を凝視し始めたのですが、ドキドキの鼓動が手にも伝わってきそうです。
15分が過ぎ、10秒、20秒が過ぎ、・・あ、もうおきないか。。。そしてそのまま16分が過ぎてしまいました。今回も通過。なぜか通過の時は必要以上に眺める傾向にありますw
「2006-02-05 (805)HormuthiaによるTYC 0208-00693-1(12.0等)食」観測の概要
- 観測者
- Aikawa,Reijin
- 観測地と、観測地の経緯度と標高,測地系
- 埼玉県坂戸市内
東経139o 27' 02"、北緯35o 56' 45"、高度21m [日本測地系=国土地理院1/25000地形図より]
東経139o 26' 50.4"、北緯35o 56' 56.5"、高度21m [世界測地系=上記日本測地系より算出] - 観測開始と観測終了の時刻
- 2006年2月5日23時14分00秒~16分30秒
- 減光観測の有無
- 減光は起きず。
- 時刻保持の方法
- 携帯電話の117時報を受信しながらのポータブルHDDレコーダーによる録音
- 観測方法・機材
- ミード製 LX90-20 (20.3cm f10シュミットカセグレン経緯台・自動追尾)
+9.7mmアイピース(206倍)+天頂プリズムによる眼視観測 - 天候・観測条件
- 薄曇(上層雲量10、下層雲量1)。透明度3~4/5。上弦の月明。観測条件は良好。
- 予報
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- http://uchukan.satsumasendai.jp/asteroid/0602hormuth.html (Steve Preston=IOTA)
- http://www.toybox.gr.jp/mp366/onm/J060205.00805.pdf (佐藤勲氏)
- http://www7.ocn.ne.jp/~set/AsterOcclt/2006Feb/2006Feb.html (瀬戸口貴司氏)
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