2011-03-18小惑星(5024)BechmannによるHIP 52257(8.2等)の食(通過)

(※2014年11月14日記載。この記事の投稿日は観測日に合わせています)
当時の報告文より抜粋。

ご承知の通り、ちょうど1週間前の今日、巨大地震が東日本を襲いました。
被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
また、このJOIN-MLの復旧にも感謝いたします。
たまたま現象がない時期だったこともあり、ML途絶までは思いが至っておりませんでした。
お陰様でこうしてメールを送信することができます。

私の方は、帰宅した時に唖然とするほど室内が物で散乱していましたが、
家やライフラインは無事で、物不足や節電(住まいの地域はなぜか停電区域に入っていない)、部屋の片付けが終わっていないこと等ありますが、平穏に生活できています。
望遠鏡も横倒しになりましたが破損せずに済み、今夜の観測も行えました。


さて、今夜の(5024)BechmannによるHIP 52257(8.2等)の食は、通過を観測しました。
まだ薄明が終わっておらず、満月近い月明かりがありましたが、
それ以上に全天を覆う雲が観測の障害になりました。
ただ、雲を通して8等級の対象星は見えました。
導入に手間取り、自動導入した星が対象星であることを確認する時間もないまま
「それらしき星」の監視を始めざるを得ませんでした(予報の40秒前から)。
幸い現象後の確認で、監視していた星が対象星であることが分かったため、「不成立」は免れました。
監視中は、雲の通過による若干の光量のゆらぎ以上の減光は認められませんでした。

なお、22時ごろの(1392)Pierreによる10等星TYC 2431-00020-1の食は、
厚さを増した雲のため観測できませんでした。

観測地
    埼玉県坂戸市内
観測開始と観測終了の時刻
    2011年3月18日18時45分40秒~18時48分00秒(JST)
減光観測の有無
  減光はなし。
時刻保持の方法
  携帯電話の117時報とストップウォッチによる。
観測方法・機材
    ミード製 LX90-20 (20.3cm f10シュミットカセグレン経緯台・自動追尾)
  +PL20mm(100倍)+天頂プリズムによる眼視観測
天候・観測条件
  曇り(雲量10/10、ただし隙間あり)、透明度3/5、強い月明。
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