小惑星(862)Franziaによる11.4等星UCAC4 629-23286の食(減光)

2019年12月25日に起きた、小惑星(862)Franziaによる11.4等星の食です。この現象で約1年ぶりに減光を観測できました。

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当夜は、夕方まで曇ったり晴れたりの微妙な空で気を揉んでいましたが、21時すぎには晴れ渡りました。空の透明度も良いので彗星なども見ておきたいところでしたが、翌日に響くと困るので、22時から24時半まで仮眠をとって臨みました。望遠鏡をいつもの場所に設置。11等の対象星も20cm62倍で無事確認。167倍に拡大して時間を迎えることにしました。

117の時報を鳴らしながら観測開始。予報時刻に近づいてアナウンスが「・・・3分30秒をお知らせします」と伝えた後、『今回も確率が低いし無理かも。。』という思いがよぎった瞬間、すっと星が消えました。13等の小惑星があるはずですが、右隣の13等の微光星が見えるだけで、何も無いように見えます。予報の継続時間は2秒しか無いはずですが、消えてる時間は長く感じ、時報を一つ一つ数えました。そして、また不意に出現。ここで焦って目を離さないように気をつけながら1時05分00秒まで監視を継続。ようやくホッとしました。

すぐにストップウオッチで継続時間を確認すると、2.55秒。予報の最長が2.4秒なので、小惑星の中心を通ったようです。しかし、体感的にはずっと長く感じました。

今日の観測はこれで終わりなので、先に望遠鏡を片付けてから、10分後に自室に戻ってストップウオッチの時刻合わせ。1時半にはすべての作業を終え、報告メールは夕方以降に送信することにして、翌日に備えて床につきました。

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減光観測は3箇所で得られましたが、単純な円形ではなく明らかに私の弦がずれているように見えます。しかし、再度録音等を確認しても大きな間違いはなさそうです。小惑星の大きさは30kmしかなく、実際に小惑星の形状がいびつ(もしかして二重?)なのでしょう。

以下、記事の続きでJOIN報告文。

昨晩の、小惑星(862)Franziaによる11.4等星UCAC4 629-23286の食で明瞭な減光を確認しました。

当夜は、夕方は曇り空でしたが9時過ぎには晴れ上がり、天候は問題なく観測に臨めました。
対象星は20cm62倍でも容易に確認できましたが、さらに見やすくするため、167倍まで拡大しました。
視野ですぐ右側にある13等星も確認できました。

現象は明瞭で、減光中は完全に星が消えたようになりました。短時間だったためか、13等の小惑星は見えませんでした。
消えている時間は体感的には5秒にも10秒にも感じられましたが、実際には2秒ほどだったようです。

潜入・出現にほんのわずか時間がかかったような気がしましたが(0.1秒程度)、
錯覚で納得できる程度のもので、二重星という印象は持ちませんでした。



■小惑星(862)Franziaによる11.4等星UCAC4 629-23286の食

観測地と、観測地の経緯度と標高
埼玉県坂戸市中小坂(Sakado,Saitama)


観測開始と観測終了の時刻
2019年12月25日1時01分30秒~01時05分00秒(JST)

減光観測の有無
  明瞭な減光を観測
  潜入 1時03分34.8秒(±0.3秒)(個人差0.6秒補正済み)
  出現 1時03分37.4秒(±0.3秒)(個人差0.6秒補正済み)
   ※ストップウォッチ上のラップタイム(継続時間)は2.553秒

時刻保持の方法
  ストップウォッチによる。観測直後に固定電話(IPではない)の、NTTの117時報とのラップタイムの差を計測。
   ※別途、ストップウォッチの電子音と117時報(コードレス電話)の同時録音で、1秒単位の時刻を確認。

観測方法・機材
ミード製 LX90-20 (20.3cm F10シュミットカセグレン経緯台・自動追尾)
  +PL12mm(167倍・視野18分角)+天頂プリズムによる眼視観測

天候・観測条件 透明度4/5、シーイング2/5、雲量1/10。気温4度、湿度57%。

以上。

2019/12/25 19:26 [JOIN:19603] (862)Franziaによる11等星の食(減光@坂戸)

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