2012-03-13小惑星(426)Hippoによる2UCAC 43923562(11.9等)の食(減光)

(※2014年11月15日記載。この記事の投稿日は観測日に合わせています)

小惑星による減光のみを捉え、直後に雲に覆われて出現が確認出来なかった観測でした。減光を捉えた瞬間、「雲!来るな!」と念じながら視野を凝視していましたが、非常にも2、3秒で視野が灰色の雲に覆われてしまい、再度、出現した対象星を確認した時は20秒ぐらい過ぎていました。

このため、他所でも減光観測に成功して、この減光を証明してくれることを期待していたのですが、天候不良のためか単独観測となってしまいました。おそらく観測点が100メートルずれていれば、不成立になったかもしれないし、逆に出現の瞬間も成功していたことでしょう。今でもこの時の心境は時々思い出します。

当時の報告文より抜粋((678)Fredegundisと同時送信)。

今夜の(426)Hippoによる2UCAC 43923562(11.9等)の食は、
やや不確実ながら減光(潜入のみ)を観測しました。
後述する(678)Fredegundisでもそうでしたが、雲に怯えながらの観測となりました。
目的星は微光でしたが(晴れていれば)監視には問題のない明るさでした。

しょっちゅう雲の減光が起こるため、当地での予想時刻20時16分45秒に
集中力のピークを持ってくるように見ていましたが、
ほぼその時刻に、雲とは異なる瞬間的な減光が起きました。その時他の恒星は見えていました。
しかし、その直後に視野全体が雲に隠れたため、出現は確認できませんでした。
雲の影響の可能性が皆無とは言えませんが、食であろうと思います。

観測地
   埼玉県坂戸市内
   東経139°26' 50.2"、北緯35°56' 57.1"、高度24m [世界測地系=Google Earthによる] 
観測開始と観測終了の時刻
    2012年3月13日20時14分10秒~20時17分30秒(JST)
  上記時刻内に雲の通過あり。
  上記時刻以降は、断続的に雲が通過。
減光観測の有無
  あり(確度3/5)
  減光開始 20時16分47.1秒(±0.2秒)個人差0.4秒を補正済み
  減光終了 不明 (20時17分04秒に目的星を確認)
時刻保持の方法
  固定電話の117時報とストップウォッチによる。
観測方法・機材
    ミード製 LX90-20 (20.3cm F10シュミットカセグレン経緯台・自動追尾)
  +PL9.7mm(206倍)による眼視観測
天候・観測条件
  晴れ(雲量7/10)、透明度4/5、
2012/03/13 20:54
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