C/2021 A1 (Leonard) レナード彗星

観測記録一覧

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  • 10.82UT m1=10.1, DC=4, dia=3', tail=? (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

期待の?新彗星。すでに10等程度。67Pほどの輝きはなく集光は弱いが、20cm62倍でも見やすい。コマはやや大きめ。小さい集光部が100倍でわかる。100倍ではコマが変形し尾のようにもみえるが淡い。光度は67Pとほぼ同じだが1等以上暗く感じる。

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  • 26.81UT m1=8.1, DC=5, dia=5', tail=8' (20.3cmシュミットカセグレン 36倍)

まだ下弦の月明が残るが、透明度が良いので見てみた。20cm62倍で一見して尾がわかる。中央の輝きは弱く集光は強くないが、133~167倍では12等程度の微星状の核がわかる。しかし、317倍まで上げるとかえって核がわかりにくい。尾は中央集光部から細くのびている。どの倍率でもわかる。尾の濃さは近くのNGC4631と同じ程度(4631の方がちぎれた尾のよう)。光度は8.2等星とほぼ同じかわずかに明るく7.9等星よりやや暗い。

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  • 2021A1_004.jpg
  • 03.84UT m1=6.3, DC=5, dia=12', tail=12' (5.0cm双眼鏡 7倍)

前日見た時はM3よりはかなり(1等)暗く感じたが、今日はほぼ同じに見える。1日で急増光しているのか?集光の強い姿。尾はかすかに細く見える。M3は恒星のように強く集光。20cm36~62倍では尾が淡いが見事。光度は6.2等と見積もり、8.7等星の分0.1等を引いた値。

※12月3日5時07分。m1=7.2 dia=10' DC=5 5cm7倍双眼鏡で目測。

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  • 2021A1_005.jpg
  • 04.83UT m1=-, DC=5, dia=7', tail=12' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)
  • 04.84UT m1=6.2, DC=5, dia=12' (5.0cm双眼鏡 7倍)

コマが大きい。目をそらし気味にすると淡い部分はかなり遠くまで拡がっている。尾は中央部からのびているまた、コマの外側からも流れるように尾となっている。構造というほどでもない。スケッチする間にもどんどん彗星の位置が変わってしまう。星状核があり、317倍ではやや(シーイングで)潰れているが12~13等。

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  • 2021A1_007.jpg
  • 18.35UT m1=4.2, DC=7, dia=-, tail=10' (5.0cm双眼鏡 7倍)

望遠鏡で確認した後、双眼鏡(5cm7倍)を固定して丁寧に探して17時20分に見つかった。ほぼ恒星状だったが、次第に恒星とは違う独特の柔らかい拡散した(小さい)コマがみえてきた。斜め左上に少し伸びる尾もわかる。17時30分ごろが見やすかったが、17時40分を過ぎると低空になり薄れてきた。光度は近くの4等星四辺形とほぼ同じかやや明るい。何機もの飛行機が視野を通過して、比較星の邪魔をして紛らわしい。

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  • 2021A1_006.jpg
  • 18.36UT m1=4.5:, DC=7, dia=2.5', tail=5' (20.3cmシュミットカセグレン 36倍)

20cm36倍で鋭くよく輝く姿がわかる!(前日にアライメントをしたら電源が切れていたため)金星を基準に雑アライメントの自動導入で導入を試みたがまったく見えず、改めて金星からスターホッピングで導入すると、いきなり輝く姿が入り込んできた。尾も、薄いがはっきりわかる。100倍ではシーイングが悪く核の鋭さはない。コマ内部は扁平?17時20分の薄明残る時間に見つけ、17時30分ごろが見やすい。17時45分すぎには低空で薄れてきた。屋根にさしかかる直前の18時06分まで追えた。

  • 17:20 彗星高度 9.3° 太陽高度 -9.9°(彗星確認時)
  • 17:30 7.8° -11.8° (一番彗星がみやすい)
  • 17:40 6.2° -13.7°
  • 18:00 3.0° -17.6°
  • 18:06 2.0° -18.7° (見失う直前)

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  • 2021A1_008.jpg
  • 19.36UT m1=4.7, DC=7, dia=3', tail=6' (20.3cmシュミットカセグレン 36倍)
  • 19.36UT m1=4.7, DC=7, dia=6' (5.0cm双眼鏡 7倍)

昨日のような輝きが見られない。透明度のせいか、実際に彗星が減光しているかわからない。20cm36倍で強く集光し鋭い星状核。36~62倍でコマが広がる。太陽方向が潰れている。尾もわかる。光度は、視野内の62Sgr(4.5等)よりわずかに暗い。5cm7倍双眼鏡でも見えるが4つの星よりもわずかに暗く、輝きが薄れている。尾がわからない。

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  • 2021A1_009.jpg
  • 21.36UT m1=3.2:, DC=6-7, dia=-, tail=30' (3.0cm双眼鏡 8倍)

3cm8倍双眼鏡でダメ元で探してみたら本当にあった!あかるい!双眼鏡でわかるぐらいコマが大きく、輝いている。17時40分すぎにもっともよく輝く。うっすら尾もわかる。2日前の比較星4等星4つとは比較にならない明るさ。+2等か。上の4等星とほぼ同じくらい。視野に彗星より明るい星がない。肉眼では見えそうだったが無理だった。

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  • 2021A1_011.jpg
  • 25.36UT m1=3.7, DC=6-7, dia=-, tail=30' (5.0cm双眼鏡 7倍)

5時30分前に、見出した時は薄かったが、暗くなると輝きを増してきた。強く集光しよく輝く。2日前よりもかなり明るい。近くの4.7等星より1等級程度明るそう。γGru(3.0等)よりは暗いがμPsAと同じ程度。尾が薄いが見事な形状。17時50分に木の枝に入るまで見え続けた。

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  • 2021A1_012.jpg
  • 26.36UT m1=-, DC=6, dia=3', tail=15' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)
  • 26.36UT m1=3.8, DC=7, dia=-, tail=15' (5.0cm双眼鏡 7倍)

1週間ぶりの望遠鏡観測。核付近の輝きが強い。よく集光している。20cm167倍で11等以上の星状核。コマ内部は単純な円形ではなさそう。尾は薄いがよく伸びている。コマから連続的に流線形。

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  • 2021A1_013.jpg
  • 29.36UT m1=6.0:, DC=5, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

20cm望遠鏡の自動導入でまったく見えず、2~3の微星が見えるだけなので、拡大星図で確認し直したところ、かなり淡い彗星が見えた。透明度がやや悪いとはいえ、ここまで暗いか?近くの7.0等星とほぼ同じとしたが、コマの広がりを考えても+0.5等程度。集光部自体は変形・偏心しているようだがシーイングがかなり悪い。19Pもはっきりせず薄雲がかかっているようだ。

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  • 2021A1_014.jpg
  • 30.36UT m1=-, DC=7, dia=3', tail=10' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)
  • 30.36UT m1=4.5, DC=7-8, dia=9' (5.0cm双眼鏡 7倍)

昨日と見違えるほど明るい!よく輝いている。20cm36倍で強い薄明が残るうちからよく集光したコマが見える。尾がわかる。確かに透明度が良く8等星もよく見えるがそれ以上に明るいように思える。5cm7倍双眼鏡でも光芒がわかる。εMicと同じかやや明るい。

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  • 01.37UT m1=4.5:, DC=8, dia=- (5.0cm双眼鏡 7倍)

17時25分に20cm36倍で導入したら途端に強く輝く星状核(6等?)と、とりまく小さなコマが見えた。昼間彗星を思わせる姿。62倍でも輝きが強く尾がうっすらのびている。コマも変形か。18時00分を過ぎると高度のせいか輝きが薄れてきた。5cm7倍双眼鏡ではやや拡散した星状。近くの4.7等星と同じかやや明るい。

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  • 02.36UT m1=5.0:, DC=5-6, dia=2', tail=10' (20.3cmシュミットカセグレン 36倍)

昨日に比べるとまったく輝きを感じない。同時刻に見つけたが、探してようやく見つかる程度。20cm62倍で多少見やすくなって尾がわかった。光度は36倍で平行移動して比べたεMicより暗い。5.0~5.5等。5cm7倍双眼鏡ではかろうじて見えるかどうか。もし明日見えなければこれで最後かもしれない。

(追記)翌3日には見つけられなかったため、これが最終観測になる見込みです。