C/2002 V1 (NEAT) ニート彗星

まとめ。

2002年に発見された彗星で、当初は大彗星への成長が期待されましたが、結局肉眼ではわかりにくい地味な双眼鏡彗星に終わりました。それでも、近日点通過の直前には尾が伸び、彗星としては美しい姿になりました。

近日点通過の2003年2月18日前後には太陽観測衛星SOHOに見事な姿が捉えられ、もしかして~と淡い期待をして、昼間に太陽を屋根で隠しながら双眼鏡で周囲を見回しましたが、それらしい姿はまったくわかりませんでした。他にも同様の試みをした人は多かったようです。後に出現した昼間彗星、C/2006 P1マクノート彗星の姿に比べると圧倒的に小さいものでした。

近日点後は南下し、日本からは見えなくなりました。

当時の自分の観測からは、平均するとm1 = 7.95+5logΔ+10.26 log rという平凡な光度式が得られましたが、グラフからもわかるように、近日点に近づくにつれ増光ペースは遅くなっていきました。他の人の観測(グラフの水色)でも、2002年12月までは増光ペースが速かったので、大彗星として期待されていたことがわかります。

2002V1mag.png

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