260P/McNaught マクノート彗星

2005年発見の短周期彗星。

2005年に発見され、2012年に検出された比較的新しい短周期彗星です。前回2012年回帰では、比較的明るい最大11等級で観測されました(私は見ていません)。

今回2019年の回帰も条件が良く、折りから接近中だったC/2018 N2アサシン彗星に(見かけ上の)大接近し、同じ明るさで望遠鏡の狭い視野内に入りました。写真では尾が伸びる興味深い姿でしたが、眼視では小さく微光の彗星でした。

0260P-2019mag.png

次回の回帰は2026年8月ですが、今回よりやや遠い接近となり(近日点通過後に⊿=1au程度)、12~13等にとどまりそうです。

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観測記録一覧

2018N2_001+0260P-2019_001-editPosi-30-0.7t.jpg

  • 2018N2_001+0260P-2019_001.jpg
  • 06.78UT m1=12.0, DC=4, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

2彗星が同視野に入るらしいので、低倍率で無理やり描いてみた。20cm62倍では2つとも極めて微かで微星状。意識しないとわからないので、"同時に"見ることは厳しい。C/2018 N2は微星状。100倍以上でもかすか。存在がわかるのみ。260Pもかすかだが、N2より見やすい。微星状でごく小さいコマ。2つとも似ていて小さく集光がある。時間がなく十分な観測ができなかった。

(追記)2彗星C/2018 N2アサシン彗星と260P/マクノート彗星が同じ視野に見えています。記事の都合上アサシン彗星カテゴリに入っていますが、2彗星は同等です。眼視的に見られる光度の彗星が同じ視野に入るのは、私にとっては34年間彗星を見ていて(おそらく)初めてです。どちらも20cmの限界に近い超微光なのが残念です。

2018N2_002+0260P-2019_002-editPosi-20-0.7t.jpg

  • 2018N2_002+0260P-2019_002.jpg
  • 260P 07.73UT m1=12.2, DC=5, dia=1.5' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)
  • C/2018 N2 07.73UT m1=12.2, DC=4-5, dia=1.5' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

幸い、2日続けて晴天となった。昨日より良く晴れている。2彗星は約10'まで接近。昨日は(同視野に入っても)別々に意識しないと見えなかったが、今日は倍率を上げても視野に入るので、名目共に2彗星同時観測が出来た。B法でぼかすと、2彗星ともほぼ同じ明るさ。260Pの方が集光があるためか、わずかに見やすい。写真で見るような長い尾はわからない。スケッチする間にも彗星の移動が速く、260Pは12等星に接近していった。

(追記)同じような光度、大きさの2彗星ですが、N2は260Pより4倍も遠くにあります。眼視光度に達した全く関係のない2つの彗星が、望遠鏡の狭い視野内に見えることは稀です(私、個人的にはたぶん初めてです)。

ブログシステムの関係上、260P/NcNaught マクノート彗星カテゴリに入っていますが、記事(観測)はC/2018 N2 (ASASSN) アサシン彗星と同等です。

0260P-2019_003-editPosi-20-0.8.jpg

  • 0260P-2019_003.jpg
  • 04.63UT m1=11.7, DC=5, dia=1.1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

小さくよく集光している。20cm62倍ではかすかで、微星状。100倍以上で小星雲状。ほぼ円形で写真のような尾はわからない。見やすく中心部であればアフリカーノ彗星にひけをとらない。遠方の球状星団を連想した。