1983年に発見されたアポロ型小惑星で、発見時は太陽に最も接近する小惑星でした。発見時は仮符号1983 TBで呼ばれていました。「ふたご座流星群」の母天体としても有名で、かつて彗星だった天体が枯れ果て、今の小惑星の姿になったのだろうと思われていました。

ところが最近の観測では、今でも近日点通過の頃には増光しており、わずかな彗星活動が残っていることがわかってきています。彗星符号は与えられていませんが、このサイトでは特例として彗星(スケッチ)として扱いました。

この小惑星の存在を知ったのは1980年代・・・小学生の頃でしたが、実視で見る日が来るとは思っていませんでした。

2017年12月には、発見以来もっとも地球に接近し、10等まで明るくなりました。恒星状の変化に乏しい小惑星なので、1度だけ見て終わりにするつもりでしたが、移動が早く光度変化も大きかったため、結局、太陽の光芒に消えるまで10日間追い続けました。おかげで、位相による光度変化も確認することができました。

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標準等級は、G=0.15としてH=14.49とすると、極めてよく一致していました。12月17日の光度だけが明るく見積もりすぎていたのは、比較星がよくなかったためかも知れません。この日は光度がよく定まらなかったとの主旨のコメントをしています。

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