南の低空に雲があったため、観測に出掛けるのにためらったが、出て良かった。2月1日の時はほとんど、がんばっても見えなかったこの彗星が、今回ははっきり見える!小さいが集光は強く、明瞭にわかる。数字上の光度よりは明るく10等台の印象。光度は11.1~12.1等の間。8センチクラスでも見えそう。中心核は200倍でも星状ではないようだ。これは今後に期待出来る?
3.813UT m1=11.6, DC=5, dia=1.5' (20.3T10 x100)
前回3月4日の時と大きく見え方は変わらないが、12等星(彗星より暗い)がごく近いため、測光はしにくい。11.2~11.4等級なので明るくはなっているようだ。前回ほどの集光を感じなかったのはシーイングのせいかも。
3月8日以来約1ヶ月ぶりの観測。62倍で視野に入れてすぐ見つかる明るさまで成長している。集光は強めでコマも大きくなっているように思える。光度は9.9~10.1等の間。
4日前と大して変わらない。多少の増光を期待したが、光度も10.0~10.1等級。
夕方の雨のおかげで1ヶ月ぶりに冬空並みの好天がやってきた。C/2014 E2には間に合わなかった。K1も1ヶ月ぶりだが、確かに成長しているようだ。わずかに尾が伸びているのがわかり、コマも拡がっている。光度はまだ9.0等級よりは暗く、9.3~9.6等級の間か。M51の主核に近い明るさだが、それよりはやや輝きは劣る。
2014 May 3.63UT m1=9.4, DC=5, dia=3', tail=5'/130° (20.3T10 x)
月が昇るまでのわずかの間に観測。透明度は下がってしまった。輝星にごく近く、見つけやすい。あまり明るくなっている気配はない。8.5等星と比べても、明るい感じはしない。尾は、62倍や100倍で微かにわかる。
NGC3877が100倍(30分角)の同視野にあり、こちらは微かにわかる。この銀河と恒星の配置は見覚えがある。
18.538UT m1=8.7, DC=5, dia=2.5', tail=5'/140° (20.3T10 x62)
3日前より透明度が良好なため、よく見えると期待したが、あまり変化なかった。集光し、微かに尾が伸びているのはわかる。
21.597UT m1=8.6, DC=5, dia=3, tail=5'/120° (20.3T10 x62)
なんと、5月以来4ヶ月ぶりの観測らしい。夕方の空高く見えていた頃は、尾が印象的だったが、今は不明瞭。集光は強く、100倍で核らしいものもある。光度は難しいが、近くの8.2~8.3等星よりは0.5等ほど明るく、遠くの7.3等星よりは暗い。
3時頃に視野に入れてどこにあるのか分からなかった。期待よりもかなり暗く感じたが、高度が上がると外側のコマが見えだして大きくなった。ただ、「コマ中心の輝き」は感じられない。雲が多く時折彗星も隠された。
17.809UT m1=7.7, DC=4', dia=4-5' (20.3T10 x62)
前日は低空に雲が多く観測を断念したが、今朝はまったく雲がなく、しかも透明度も向上していた。カノープスも双眼鏡ではっきり見える。一度は下に降りて望遠鏡を設置したが、低空が見渡せないため、2階に上がって、部屋の中に望遠鏡を設置した。ほぼ地平線に筒先を向けるため誰かに目撃されれば一発通報という緊張の中での観測。
望遠鏡のアライメントは適当だったのでνPupから直接導入した。始めは、視野の中に彗星は見つからなかったが、凝視していると、よくわかるようになった。彗星の動きのため星図の位置ずれていた。小さく拡散し、集光は弱い。中心部しか見えないためか、近くの8等星より暗く、近くの2つの9等星並みの光度。高度は8度しかなく今後さらに低くなる。おそらく最終観測になるだろう。