C/2004 Q2 (Machholz) マックホルツ彗星

まとめ。

2005年1月に地球に接近し、肉眼彗星となりました。近日点距離は地球軌道の外側のq=1.2auで、前年の夏に南天で発見されてから急速に北上したこと、3等級に達したことなど、約10年後に出現したラヴジョイ彗星C/2014 Q2を連想させます。そういえば彗星符号も年号の10の桁以外すべて同じです。

接近時、眼視的には尾は微かでしたが、大きなコマは印象的でした。ラヴジョイ彗星と違い、接近後は通常の彗星並みに減光していきました。

私の2004年9月から翌年5月までの目測ではm1 = 4.43+5logΔ+15.64 log rが得られました。ややlog rの係数が大きめですが、暗い時期を暗めに見積もっているようで、双眼鏡のみの値を採用するとk=10程度になります。グラフの薄い青で示したCOBSの観測値からはそれに近いk=9程度の値になるようです。

2004Q2mag.png

投稿日:


観測記録一覧

2004Q2_005-editPosi.png

  • 16.62UT m1=4.3, DC=5, dia=17' (5.0cmB 7x)
  • 16.62UT m1=4.4, DC=6, dia=20' (Eyes 1x)

かなり明るく双眼鏡では星図なしですぐに見つけられる。集光は強くない。注視すると上方へ尾が伸びているよう。肉眼でも存在がわかる。オリオン小三つ星の2星の離角なみの大きさ。20センチでは中心の輝きが著しい。尾はわからない。コマが巨大。

2004Q2_007-editPosi.png

  • 05.54UT m1=3.9, DC=6, dia=20' ,tail=50'/60° (5.0cmB 7x)
  • 05.55UT m1=3.5, DC=6, dia=20' (Eyes 1x)

双眼鏡でよく拡がるコマが見える。かなり大きい。わずかながら尾があるようにも。雲だけならM42より明るい。肉眼ではやや拡散した星状。大きさはM45の1/2程度?γTau(3.65)よりわずかに明るく、λTau(3.41)よりわずかに暗い。ιTau(3.91)より明るい。θ2Tau(3.40)より暗い。M44よりずっと明るい。

2004Q2_011-editPosi.png

  • 07.61UT m1=9.7, DC=3, dia=4' (20.3cmSCT 62x)

モーターが壊れてしまったので手動導入。透明度が高く、拡散したコマが見やすい。20センチ62倍では淡いが133倍で中心の星状核がわかる。

(2015-12-14追記)望遠鏡のモータードライブが本当に壊れてしまったので、この後修理に出しました。直前に焦げ臭い異臭がしたので、基盤が何かがショートしたのでしょう。購入1年以内だったので無償修理でした。