(引き続き、過去の観測記録を発掘してアップしていくシリーズ)
今から13年前の、ちょうど今の時期に発見・観測された彗星です。彗星としては小型だったと思いますが、太陽に接近しつつかなり増光し、一時期は尾が良く見えました。
近日点通過後夕方に回ってきた時には、超低空の彗星を観測するために、望遠鏡を担いで近くの田んぼまで移動しました。集光した姿を発見した時には感動したのをよく覚えています。自動追尾のない8センチの屈折経緯台でしたので、導入自体が大変でした。この時の太陽離角を計算すると、わずか20°しか無かったようです。
わずか4個の観測しか出来ませんでしたが、m1 = 10.7+5logΔ+18 log r の光度式が得られました。log rの係数を15程度にすると発見時の光度も満足出来るようです。
記憶にはありませんでしたが、同じ時期に153P/池谷・張彗星も見えていたようです。2年前、Wikipediaにこの彗星の記事を作成した時に気づきました。