1994年に発見された短周期彗星です。発見の時は遅れて情報を知って見逃してしまったので、2009年の回帰が初めての観測になりました。
2009年の回帰では、なかなか明るくなってくれず本当に見られるのか心配でしたが、2008年11月に入って急増光しているとの情報が入って、ようやく12等以下の微光彗星として見いだせました。急ピッチで増光したものの、非常に拡散していて光度ほどの明るさは感じませんでした。冬の透明度がなければ観測自体が難しかったかも知れません。光度式は、m1 = 2.3+5logΔ+52 log という極めて急激な増減光をするタイプの式が求められましたが、系統的なズレが見られ、光度の極大を近日点24日後にずらしたm1 = 3.4+5logΔ+43 log r(t-24)の方が良く一致しています。
光度ピークのずれは、コマ実直径が近日点後に大きくなっていることと関係しているのかも知れません。