C/2017 E4 (Lovejoy) ラヴジョイ彗星

6等で輝くも近日点前に崩壊。

2017年3月9日に15等の微光で発見された直後に急増光し、夜明け前の東天で6等に達して同じ方向に見えていたC/2015 ER61パンスターズ彗星と明るさを競いました。しかし、彗星頭部が変形していることが見出され、予想通り近日点通過(4月23日)を前にして崩壊・減光してしまいました。

明るく見えた期間は1ヶ月にも満たず、観測出来たのは4回(スケッチは3回)だけでした。明るさのピークは4月上旬で、尾もうっすらわかりましたが、この増光自体が崩壊の兆候だったようです。

4個の観測から得られた光度は、標準等級でH10=9.9等ですが、前述の通り彗星自体が崩壊しているので個々の値を満足させるものではありません。

2017E1.png

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観測記録一覧

2017E4_001-editPosi.jpg

  • 28.80UT m1=7.0, DC=5, dia=5' (20.3cmSCT 36x)

C/2015 ER61が電柱の陰に隠れるタイミングだったので、こちらを先に見た。視野に入れた途端、大きく明るい彗星が目に入って驚いた。適度に集光し、みやすい。41PやC/2015 V2よりもずっと明るい。光度はあらかじめ用意した8等以下の比較星では足りない。6.69等星とほぼ同じか、やや暗い程度。透明度の悪さと薄明でもこの明るさなら6等台もありそう。

C/2015 ER61も9~10等で見えたが、時間がなくなってしまった。