123P/West-Hartley ウェスト・ハートレー彗星

微光の周期彗星。

1989年に発見された微光の短周期彗星です。ウェスト(Richard M. West)が1枚のプレート上から発見した彗星状天体を、ハートレー(Malcolm Hartley)が再発見して連名の彗星名となったようです。

今までに数回回帰しましたが、周期の端数が0.5年なので1回おきに条件の良い回帰があり、今回は2004年以来の好条件となったようです。2004年の時は13等前後でしたが、私は見ていません。

あまり今回の回帰は気に留めていませんでしたが、海外で集光した12~3等の眼視観測の報告があったので、ダメ元で挑戦してみたところ、意外にも見ることが出来ました。とはいえ、微光で小さく、20cmクラスの限界であったことには違いありません。近日点通過時に衝の位置、しかも天頂付近という最良の条件に恵まれました。

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COBSの報告値を用いて光度式を求めると、光度のピークを近日点通過の約2ヶ月後にすれば光度変化がよく表現できるようです。私の観測は3月が最終でしたが、一番明るくなっています。3月以降は天候に恵まれませんでした。

周期は7年半ですが、次に今回並みの条件が良い回帰は、2042年まで待たなければならないようです。

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観測記録一覧

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  • 0123P-2019_001.jpg
  • 17.83UT m1=12.7, DC=4, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

60Pは見えず。ついでに向けてみたが、意外にも見える!?(予報上)彗星に接している14.0等星は100倍以上で見え、そのそばにやや拡散した彗星がわかる。集光は強いがコマの形状はわからない。

(補足)数日前まで14等以下でしたが、ここ数日は急増光したらしく、12等台の観測報告がありました。

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  • 0123P-2019_002.jpg
  • 18.83UT m1=12.7, DC=4-5, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

前日の観測では、わずかに不安があったので再観測。今日も別の14等星に近いが、やはり見ることができる。20cm100倍では背景に埋もれる(かすか)だが、133倍~167倍で小さく集光したかすかな姿がわかる。206倍では拡大しすぎて薄れてしまう。近くの14等星の方がみやすいぐらいだが、目をそらし気味にするとよくわかる。C/2018 Y1は12等星の近くで拡散して見えている。

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  • 0123P-2019_004.jpg
  • 08.69UT m1=12.1, DC=3-4, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

1ヶ月ぶり。以前より空の透明度が悪くあまり期待していなかったが、20cm62倍でわかるぐらいあっさり見えた。少し増光しているかも。62倍では微星と区別が付きにくいが133~167倍では小星雲状。集光がある。近くの11.6~12.7等星の中間程度。12.3等星に近い。