彗星アーカイヴ

20cmなどの眼視観測によるスケッチがメイン。ごく稀に写真。「投稿日」は観測日時に合わせてます。
昔のスケッチもこっそり上げるため、突然10年以上前の「投稿日」が出るかも。

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  • 13.70UT m1=9.4, DC=4-5, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

約3週間ぶり。夜半に晴れ間が出てきて慌ててベランダに望遠鏡を置いて向けた。かすかにしか見えずすぐに曇ったが、しばらく待って晴れ、今度は明瞭にわかった。20cm62倍で一見すると拡散しているが、中央集光は小さく強い。ちかくに11等星がありまぎらわしい。光度は9.4等星とほぼ同じ。9.25等星よりわずかに暗い。約1時間で移動がわかる。

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  • 19.73UT m1=9.7, DC=4, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

20cm62倍で、視野を振っただけで見つかった。前回よりは見やすい。62倍では拡散して集光が弱く見える。コマは外側の淡い部分は大きい。しかし、倍率を上げると中央集光が目だって見え、DCが高く見える。206倍で12等以下の微星状の核があるよう。光度は9等星と比較できる。

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  • 10.73UT m1=10.4, DC=3-4, dia=2' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

20cm62倍で視野に入れた時点では不明瞭だったが、167倍でかすかな集光した姿が見えた。さらに目が慣れると、拡散した大きなコマがわかる。集光は弱いが、167~206倍でコマの中の12等星がわかる。133~167倍で見やすい。光度は近くの10.3等星よりわずかに暗く、10.4等星とほぼ同じ。観測中に薄雲が覆ってきた。早めに見ておいて正解だった。C/2015 O1は判然としない。

1948年に発見された歴史のある彗星です。多くの文献でウィルタネン/ビルタネン彗星と表記されていますが、近年では、より発音に近いとされるワータネンと呼ばれることもあります。

周期が5.4年のため(年の端数が0.5に近い)、回帰は好条件と悪条件が交互に訪れます。私が初めて見たのは2008年の出現でした。光害の強い夕空での出現で、あまり良く見えた印象はありません。9等級の小彗星として見えただけです。5個の私の観測からはH20=9.3の標準等級が得られました。COBSの報告値ではもう少し明るく、8等台の報告も多かったようですが、集光度はDC=3~4と拡散気味でした。

※この2008年の回帰の観測記事(5個)のスケッチ画像等を再編集し、差し替えました(2018年5月)

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2013年の出現は、太陽の向こう側にあったため、地上からはほとんど見ることが出来ませんでした。

2018年の出現では12月に近日点を通過し、その頃に地球にも0.07auまで大接近します。この彗星としては発見以来最高の観測条件で、前後100年を見渡してもこれ以上の接近はありません。光度は、私の(暗めの)観測からでも最大4等級。COBSの光度式(グラフの青い線)から計算すると3等級に達します。視直径2度(直径0.003auの場合)に達する拡散した彗星が、夕空に見られるかも知れません。

2017年10月に18等級で発見された新彗星です。彗星としては小型でしたが、地球に0.3au未満にまで接近し、さらに太陽に0.5auまで接近するため明るく見られるかも知れないと期待されました。

12月下旬、深夜の空に見え始めた時は拡散し非常に淡い姿でしたが、次第に集光を増し、さらに微かながら尾もわかるようになりました。ただ、微光であることには変わりなく、あまり見やすくならないまま夕空に移り、太陽に接近していきました。近日点通過後は条件が悪く、ほとんど観測されてないようです。

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2000年に発見され2004年に60558番小惑星として登録されたのが、このエケクルスエチェクラス)です。ところが、2005年に大規模なアウトバーストを起こし、それまでの20等級から14等級まで明るくなったため、彗星としても改めて登録され、現在では174P/エケクルス彗星とも呼ばれています。

エケクルス彗星はその後も数回のアウトバーストを起こし、2017年末には過去最大の13等級まで増光しました。この時は、12月9日に増光のニュースを得て、幸いその日のうちに見ることができました。20cmでは極限等級に近い13等級でしたが、バースト直後の恒星状だったことが幸いして確認できました。ただ、その後は急速に拡散したため1週間ほどで見えなくなってしまいました。個人的には、1995年のヘール・ボップ彗星(r=6.38)を上回り、日心距離では最遠の彗星観測となりました。

2015年にq=5.8auの近日点を通過していますが、2005年のバーストは遠日点と大差ない日心距離で起きているため、今後も目が離せません。

1983年に発見されたアポロ型小惑星で、発見時は太陽に最も接近する小惑星でした。発見時は仮符号1983 TBで呼ばれていました。「ふたご座流星群」の母天体としても有名で、かつて彗星だった天体が枯れ果て、今の小惑星の姿になったのだろうと思われていました。

ところが最近の観測では、今でも近日点通過の頃には増光しており、わずかな彗星活動が残っていることがわかってきています。彗星符号は与えられていませんが、このサイトでは特例として彗星(スケッチ)として扱いました。

この小惑星の存在を知ったのは1980年代・・・小学生の頃でしたが、実視で見る日が来るとは思っていませんでした。

2017年12月には、発見以来もっとも地球に接近し、10等まで明るくなりました。恒星状の変化に乏しい小惑星なので、1度だけ見て終わりにするつもりでしたが、移動が早く光度変化も大きかったため、結局、太陽の光芒に消えるまで10日間追い続けました。おかげで、位相による光度変化も確認することができました。

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標準等級は、G=0.15としてH=14.49とすると、極めてよく一致していました。12月17日の光度だけが明るく見積もりすぎていたのは、比較星がよくなかったためかも知れません。この日は光度がよく定まらなかったとの主旨のコメントをしています。

超新星や新星を発見しているグループASAS-SNによって初めて発見された新彗星です。近年の新彗星にしては珍しく、7月の発見直後から11等級の明るさで観測されたため注目されました。2017年10月14日にq=1.5auの近日点を通過しました。発見後、彗星は北上し、くじら座からおうし座、ペルセウス座、きりん座へとほぼ衝位置を移動し、好条件で見ることができました。

私の観測では9等台(各地の報告では8等台)まで増光しましたが、非常に拡散していて光度ほどには見やすくはなりませんでした。光度のピーク自体も近日点前に来てしまい、近日点通過後は急速に暗くなってしまいました。

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グラフ中、私の見積もりが赤、COBSによる他の観測者の見積もりが薄い青です。光度のピークを近日点通過の約60日前とすれば、うまく光度式を組むことができます(考慮しないと系統的なずれが出る)。私の光度が暗めになったのは、外側の淡いコマを見られなかったためと思われます。

2017O1coma.png (参考)コマ視直径のグラフ。

彗星名が「ASASSN」に決まるまで1ヶ月以上という異例の期間を要しました。当初、発見グループが提案していた「ASAS-SN」が、ハイフンが認められないとの理由で却下されたことなどにより、決定が遅れたようです(「天文ガイド」2017年11月号・P.26の記事による)。和名は「エイサスSN(エスエヌ)」「アサシン」(発見グループが自身の通称で用いている)と表記することが多いようです。なお、C/2004 R2(ASAS彗星)の発見グループASASとは別組織だそうです。

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  • 16.75UT m1=13.0, DC=4, dia=1.0' (20.3cmSCT 133x)
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  • 2018年3月17日3時05分 20.3cm/F10シュミットカセグレン133倍(SP15mm)+天頂プリズム

きわめてかすか。20cm167倍~206倍であまり自信がなかったが、133倍では意外に見えた。比較的拡散しているのかも。集光は弱めだがある程度のコマの拡がりはある。近くの13.0等星とほぼ同じ。見やすさ(見にくさ)では13.9等星と同じ。4:30に移動を確認できた。2016 N6は見えたと思うが(2時に13.0等)わずかに自信がなくスケッチとらず。

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  • 07.57UT m1=12.0, DC=4, dia=1' (20.3cmSCT 167x)
  • 2016R2_009.jpg
  • 2018年2月7日22時40分 20.3cmシュミットカセグレン167倍

同じ方向に街灯があり、高度が下がっているためか、非常にかすか。20cm167倍~206倍でわかる。集光した小さい姿。近くの11.8~11.9等星なみ。最終観測が近いかも。