1989年に発見された微光の短周期彗星です。ウェスト(Richard M. West)が1枚のプレート上から発見した彗星状天体を、ハートレー(Malcolm Hartley)が再発見して連名の彗星名となったようです。
今までに数回回帰しましたが、周期の端数が0.5年なので1回おきに条件の良い回帰があり、今回は2004年以来の好条件となったようです。2004年の時は13等前後でしたが、私は見ていません。
あまり今回の回帰は気に留めていませんでしたが、海外で集光した12~3等の眼視観測の報告があったので、ダメ元で挑戦してみたところ、意外にも見ることが出来ました。とはいえ、微光で小さく、20cmクラスの限界であったことには違いありません。近日点通過時に衝の位置、しかも天頂付近という最良の条件に恵まれました。
COBSの報告値を用いて光度式を求めると、光度のピークを近日点通過の約2ヶ月後にすれば光度変化がよく表現できるようです。私の観測は3月が最終でしたが、一番明るくなっています。3月以降は天候に恵まれませんでした。
周期は7年半ですが、次に今回並みの条件が良い回帰は、2042年まで待たなければならないようです。