彗星報告用ICQフォーマット生成フォーム

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彗星を観測したあと、光度などの観測結果をeメールで報告する場合、国際的に取り決められた「ICQフォーマット」での報告が求められます。詳細についてここでは解説しませんので、検索して調べてください。

ところで、このICQフォーマットの作成、実は結構面倒です。大抵は、以前の報告を引っ張り出してコピペして変更箇所を編集する~という手順を取っていましたが、記号の変え忘れ等はよくあります。

フォームに適当な数字を入れるだけで、勝手にフォーマットに変換してくれるツールみたいなものがあればな~と思い検索してみたものの、そういうツールはないようです。海外(非英語圏)にはソフトがあるようですが。。

ないなら作ってしまおうと思い立ったのが2年前の2月頃。それから1、2ヶ月掛けて作ったのが、HTML+Javascriptだけで動く変換フォームです。ちょうどパンスターズ彗星C/2011 L4が接近するタイミングでした。実際、その彗星以降の観測報告には、このフォームで作ったものを使用しています。

使い続けてきた2年の間に見つけたバグや、ミスしやすい箇所のメンテナンスを行ってきたので、そこそこ使えるものになってると思います(自画自賛)。

1日数人しか見てないであろうこのページではありますが、ここでもこっそり公開してみることにしました。

説明しなくても使えるとは思うのですが、作成者本人がそう思っているだけかも知れません。かいつまんで紹介すると。。

まず、zipをダウンロードして、適当な場所で解凍してください。出てきたフォルダに入っているICQ.htmをダブルクリックすればフォームを開くことができます。このフォームは前述した通りHTMLとJavascriptのみで作っています。外部との通信は行っていないため、入力内容が送信されることはありませんので安心していじってください。ただ、Javascript のバグ等によりブラウザがフリーズする可能性はありますのでご注意ください。

icq1.jpgICQ.htmを開いたら、まず、彗星をプルダウンリストから選択します。リストにない場合はcomet.jsをテキストエディタで開くと追加できます。右側の「直接入力」でも指定出来ます(後述)。

観測日時は日本時間でOKです。そのままUTに変換します。

光度と付随情報を入力。「観測出来なかった場合の上限光度」を報告する場合は、チェックを入れて必要項目を入力できます。

比較方法・比較星カタログはプルダウンで選択可能です。リストにない場合は右側のフォームから直接入力もできます。また、filesファイルに入っているset.jsの編集でリストに追加も可能です。

icq1.1.jpg

彗星名の「直接入力」はかなり柔軟に対応していて、年号と符号の間にスペースがあってもなくても認識出来ます。小文字でも大文字に変換します。例えば2012VA201と書いても2012 va201としても正しく変換します。(一番苦労した部分でしたが、ほとんど使う機会がありませんでした。。)

icq2.jpg観測器具は、よく使う組み合わせ(望遠鏡+アイピース)をuser.jsを編集してリスト化しておけばプルダウンで一括指定できます(「一括指定」)。双眼鏡もこちらで指定出来ます。組み合わせが多い場合には「個別選択」で望遠鏡とアイピース等を個別にリスト化しておくことも可能です。また、リストを作らずに1個1個数値を入れることも可能です(「個別入力」)。

icq3.jpgコマ、尾も数値を入力するだけです。コマ視直径を°や"で測定した場合は、チェックボックスをクリックすれば'の値に換算出来ます。各注釈はプルダウンで選択してください。

出典と観測者は、最初にuser.jsを編集しておけば、手を付ける必要が無いので、フォームでは編集不可になっています。編集する場合は、「編集」脇のチェックボックスをクリックして編集可能にしてください。

最後に「ICQフォーマットで出力」ボタンをクリックすると、テキストエリアに報告用のデータが出力出来ます。eメールには80カラム1行のデータを報告します。74カラム報告用は国内向けで、例えば「星の広場」内での報告に使われています(つまり自分用です)。

出力内容に不備等がある場合は、エラーに案内が出ます。※この出力値は適当です。

icq4.jpg

↓適当に入力した場合のエラーの例です。

icq5.jpg

「彗星情報の計算」以下の部分はオマケです。必要に応じてご利用ください。

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