山のすすめ。

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遠くに見えている山の名前を知りたい!と思うのは、山の向こうに沈む月や夕日を見る天文ファンに限らず、誰でもあることだろうと思います。

数年前に、パソコンのソフトでそういうのがあるのでは?と思い立って検索したところ「カシミール」でそれが出来るらしいと分かってインストールしたのですが、実際に山の稜線をシミュレーションするには標高データが必要で、当時はCD-ROMなどでしかデータが入手出来なかったため、断念しました。その後、iPhoneアプリでも山の名前を表示してくれるのが出ましたが、山の稜線がわかるわけではなく、あまり使い物にはなりませんでした。(2016年6月11日追記)後述するカシミール3Dの、iOS版がリリースされたようです。お試し期間(3日間)のあとは課金アプリとなるようです。まだ使用していないのでわかりませんが、パソコン版のインストールの面倒臭さや、類似アプリがないことを考えると960円(2016年6月現在)でも決してお高くないと思います。

そして今年(2014年)。再び山の名前が知りたくなり、思い立って検索したところ、再びカシミールを発見(この時、数年前に断念したことを思い出したわけですが)。よくよく調べてみると、どうやら山の稜線を描くために必要な標高データも無料で入手出来そうなので、再度インストールして山の稜線をシミュレーションすることができました。

インストール方法

インストールの詳しい方法はカシミールのホームページの「(基盤地図情報(標高)プラグインの)マニュアル」に掲載されていますので、手順の説明は省きます。

若干補足すると、「カシミール3D」本体は、「カシミール3D Ver 9.1.7スタータキット」のkas917sp.exeをダウンロードすれば十分です(Ver.ナンバーは2015年1月現在)。

国土地理院の基盤地図情報を利用するためには、利用者登録が必要です。メールアドレスだけでなく、氏名や住所、電話番号(!)などを登録するよう指示されます。メールアドレス宛にログインID等が送られてくるので、メールアドレスが間違っていると利用出来ません。

無事国土地理院の基盤地図情報のページにログイン出来たら、「数値情報モデルJPGIS(GML)形式」を選択し、地図から選択される方はこちら」「10mメッシュ」ボタンをクリックします。すると、地図が表示されるので、知りたい場所(自分の住所)の近辺の地図をすべてダウンロードします。地域にもよりますが、大体半径100~200キロメール以内の範囲をまとめてダウンロードすればOKです。ただし、一度に多く選択すると(500MB以上?)ダウンロード出来ません。

「リストから選択される方はこちら」からも都道府県を選んでダウンロードできますが、複数の都道府県を選ぶと、ファイル量が多くなり一度にダウンロード出来ないことがあります。また、1県ずつダウンロードした場合には、県境付近の地図が重複してダウンロードされてしまうので、上記の「地図から選択」する方法をおすすめします。また、5mメッシュは全国を完全に網羅してはおらず、山の稜線を描くには必要以上のデータ量になってしまいます。

ダウンロードしたzipファイルのデータ量は上記の範囲で数GBに達しますが、最終的に使用するのは標高データのみなので、xemファイルのデータ量としてはその10分の1程度まで軽くなります。

利用する

カシミール3Dを起動させたのち、まずメニューバーの「ジャンプ(J)」から、地名や経緯度で自分の観測点を指定します。ジャンプしたら、「現在位置をマーク」して、その位置を保存します(保存しなくても利用出来ますが、次回起動時に再検索する必要がなくなります)。

ついで、メニューバーの「3D(D)」から、「カシバード」を選択します。すると、新たなウインドウが開かれます。ついで、各種設定を行います。「コンパス」で描画したい方向を決定。「カメラ各種設定」で画角や色彩、影の設定などを行います。「詳細」ボタンでも、撮影方向や出力画像の大きさ等を設定出来ます。撮影範囲で何km先まで撮影するか指定出来ます。100kmもあればだいたいほぼカバー出来ますが、CPUの性能によっては描画時間がかかります。あとは、「撮影」ボタンをクリックするだけです。

こうしてめでたく画像が出力されました。

fuji.jpg

出力画像を確認しに、10分程度の距離にある入間川の河原(埼玉県川越市内)まで出掛けてきました。

image1.JPG 画像は紙出力が無難です。

写真で比べると、富士山の右で鉄塔に重なってる山が馬頭刈山らしい、などということがわかります。

fuji-k.jpg

高尾山も見えます。本当に低い山です。

20150103takao-k.jpg20150103takao.jpg

三つ峠山のアンテナ群も双眼鏡で見えましたが、コンデジの写真ではコントラストが悪くほとんど写りませんでした(矢印の先。自宅ベランダから)。

20150103mitu-k.jpg20150103mitu.jpg

谷川岳は確認するのを忘れたので、過去(2014年3月)に撮影した写真。しかし、これにも写っていませんでした。再挑戦したいと思います。

20150103tani-k.jpg20150103tani.jpg

撮影中、ジョギング中のおじいさんに声を掛けられ、山の名前を聞かれたりしました。山の名前は誰しも興味あるようです(もっとも、一番聞いた話はUFO目撃談でしたが)。

おまけ。スカイツリーも確認出来ました。

20150103skyt.jpg

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