2012 DA14の接近

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3ヶ月前のことですが、思い出しながら書きます。

眺めているだけでどんどん移動していくような、異常接近小惑星を一度は見てみたい・・・そう思って毎年天文年鑑のNEOの情報や、その他諸々の情報をたまにチェックしてきたけど、そんな自分にとってうってつけの小惑星が。2012 DA14が、なんと静止衛星軌道の内側まで割り込んで接近するとか!予報光度は8等級で見られる。これに注目しないわけにはいかない。

接近の数日前からは天文ファンのみならず、一般のニュースでも取り上げられるぐらいの話題になった。こういう類の現象は、日本で昼間だったり曇ったりするが、今回は晴れて好条件で観ることができた。

2012DA14.jpg

前日の晩に星図をプリントアウトし、ベランダに望遠鏡を設置するなどして入念に準備。視差が大きいため、専用の星図がネット上で公開されてた。

一眠りして、無事起床。4時前から地平線上に姿を現すため、予報位置に望遠鏡を向けて待ち構えていると、・・見えた!1個星が動いてる。しかし、速い!62倍の1度の視野では1分程度であっという間に駆け抜けて見失いそうになる。発見直後にツイートする余裕はあったが、倍率を変える余裕はなかった。写真も撮れなかった。ただひたすら夢中で、人工衛星のようにぐんぐん駆け抜ける小惑星を追いかける。

ただ眺めてるだけというのも何なので、光度は測ってみた。それでも2、3の星と比べるのが精一杯だったけど。なんとなくオレンジ色を帯びているような気がしたが、気のせいか。気がつけば、高度が高くなってベランダの屋根ギリギリの位置まで来ていた。と同時に空が白くなっていた。しし座に達していた小惑星を5時10分頃まで追いかけていた。これほどまで変化の激しい天文現象も珍しい。

星図に書き込んだ光度のメモを見ると、接近前より後の方がやや明るい気がする。精度はいまいちだけど。なお、最接近時刻は4時25分であったようだ。

=は同じぐらい。XX>は以下(より暗い)、XX<は以上(より明るい)。

  • JST  光度(20cm62倍)
  • 4:20:21 8.02=
  • 4:21:00 7.08>
  • 4:25:35 6.34>
  • 4:26:54 7.63-7.35
  • 4:28:40 7.66<
  • 4:29:08 7.55>
  • 4:35:00 7.78=(5cm7x双眼鏡)
  • 4:37:29 7.40> >8.66
  • 4:38:40 6.11>
  • 4:42:45 6.75>
  • 4:44:58 8.02<
  • 4:45:33 8.32<
  • 4:46:58 7.08> >7.88
  • 4:55  6.66> 6.82>
  • 5:02  7.03=
  • 5:10  6.84-7.69

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