金環日食から1年。

今日で、2012年5月の金環日食から1年だったようです。1年前はついったーとmixi日記に書いただけで、まとまった文章は書かずじまいだったので、すこしは書き残しておきたいと思ったのですが、もう1年前なのであまり覚えてません。追記予定です。

もし、当日の天気予報が雨なら遠征するつもりで、まず、前年の12月に持ち運びしやすい小型の望遠鏡を購入しました。私が後に「リンレン鏡」と呼ぶことになる11センチで、カバンに入るぐらいのサイズです。同時に切りぬくタイプの太陽フィルターも購入して、工作しました。20年近く使用していた8センチ屈折がボロくなって以来、太陽観測自体から遠ざかっていたので、これをきっかけに以前よりは黒点を見る機会が増えました。

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日食フィルターは日食が近づくと品薄になることが考えられたので、早めの購入をしておきました。アストロアーツの日食フィルターは、2月に購入したメールが残っています。

気になる天気。時期的に、梅雨入り前で晴天があるとはいえ、星見には適さない季節です。しかし、実際に朝の天気を観察してみると、1週間のうち5、6日は晴天で、太陽を見るには問題ありません。実際、日食の前1週間はほとんど毎日太陽を観ることが出来ました。しかし、日食当日の予報は、週間予報で出始めた段階から曇りから雨。気が気ではありません。

P1140088.JPG P1140103.JPG土日を使って日食のリハーサルをしました。早朝の時間に始まるので、寝坊すると大変です。幸い、特に土曜はよく晴れて太陽が眩しかった。今日が日食ならいいのに、と思わざるを得ませんでした。

日曜日も引き続きリハーサル。この日は薄雲が覆ってしまいましたが、晴れ。逆にこのような条件下での観測もあり得るのでリハーサルとしては好都合ですが、こうならないことを祈るばかり・・・いや、薄曇りでも太陽さえ見えてくれれば!

前日になっても、気象予報士MLでも情報が流れましたが、やはり曇りベースの天気で晴れる見込みはわずか。もし遠征するなら、前日には準備し、出掛ける必要がありました。しかし、それまでの天気パターンから敢えて晴天を予想し、当日の朝を迎えることになりました。

そして迎えた2012年5月21日朝。6時に起きる予定が緊張したまま4時半に一旦目が覚めて、そのまま眠れずに結局5時半には寝るのを断念して起床。 窓の外を見ると・・・明るい!日影が出来てる!!
どうやら晴れたらしい。

P1150003.JPG 若干の巻積雲があるものの、基本的には晴れベース。天気に勝ちました!空を見てみると、快晴とはいかないもののの、日食観測には問題のない晴天で、汗ばむほどの陽気です。

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6時20分過ぎ、いよいよ太陽が欠けてきました。

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6時46分。コンデジ手持ちコリメートのわりにはよく撮れてます。

P1150042.JPG当初は11センチの小望遠鏡で観るつもりでしたが、地面に置いて大ざっぱにアライメントをしただけの20センチ望遠鏡の方が役に立ちました。

P1150060.JPGかなり食分は深いはずですが、直視では全然わかりません。このあと金環食の時も裸眼で見ようとしましたが、まったくわかりませんでした。

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7時27分。今まで見たことのあった日食は最大0.7だったので、ここまで食分の深い日食は初めてです。

このあと、じわじわと月が太陽面に入り込んでいきます。そして迎える第2接触の瞬間・・・つぶつぶのベイリービーズが現われ、一気に太陽の縁が繋がる瞬間。その時、繋がる寸前に、薄いモヤのような帯がつぶつぶの間をつないでいくような気がしました。もしかして、彩層?20センチ望遠鏡で見ていたから気づけたのかも知れません。

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7時33分。

P1150101.JPG日食前と同じ露出で撮影。裸眼でも薄暗さは感じましたが、写真ではより顕著です。

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7時35分。

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7時38分。あっというまに終わってしまいました。

この間、動画でも撮っていたのですが、なんと解像度を320*240にしてしまうという大失態。

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7時47分。名残惜しい。普段なら出勤時刻ですが、この日は1時間遅刻して行きました。

もともと眼視メインでの観測でしたので、写真の質は良くありませんが、それでも記念写真としては十分な枚数撮影できました。

どうせ部分日食の延長でしかないと思っていた金環日食が、これほど面白いものだとは思いませんでした。2030年の北海道金環日食、行ってみたい。

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