星雲星団スケッチ

現在は20cm+夏の天の川が辛うじてわかる程度の住宅地でのスケッチがメイン。昔記録していた8cm屈折でのスケッチがあれば、同時にアップしていきます。更新日は、必ずしも観測日ではありません。
記事中の性状(光度、視直径)などは特筆しない限り観測時に測定したものです。カタログ値ではありません。

M4=NGC6121

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  • 2018年5月20日1時13分 20.3cm/F10シュミットカセグレン167倍(SP12mm)

(径=10'、タイプⅩ)20cm62倍でも一見して微星が不規則に密集している。視力的なノイズも相まってびっしり詰まるように見える。南北方向に微星が、背骨のように連なり、さらに細かい微星が取り囲む。東側には暗黒帯が横切っているようにも見える。微星は光度差が大きく、明るい星は重星状のものが多い。中心から離れたところでも微星が多く、167倍以上で星雲状。

(追記)アンタレスのちかくにある球状星団で、小型双眼鏡でもアンタレスのゴーストのような姿を見ることが出来ます。8cmクラスでも星雲の中の微星がいくつか分解できますが、星団の集中度が弱く、(日本では)南に低いため空の透明度が悪いと、小口径では見ること自体が難しくなってしまいます。

M13=NGC6205(ヘルクレス座球状星団)

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  • 2012年5月11日1時44分 20.3cm/F10シュミットカセグレン206倍+天頂プリズム使用

どの倍率でも見事な大星団。雲に見える部分もすべて銀砂のような微星の密集。どうがんばってもスケッチしきれない。星雲上の明るい星の間にも微星が詰まっている。外周の雲のない部分も微星が多く、(ここまでが)星団の範囲とわかる。雲は一様な円形ではなく亀裂(暗黒帯)が2ヶ所少なくともある。それと直行する輝星の連なりが星団中心部を通る。1時間半の間に天頂を通過したので、視野の向きが180度変わってしまった。

(追記)北天最大の球状星団です。小型の双眼鏡でも彗星状に見えます。8cmクラスの小望遠鏡で雲の中に星が分解して見えます(記事の続き参照)。20cmではほとんどが星に分解でき実に圧巻ですが、スケッチではまったく再現できません。ランダムに微星を描くことはしなかったので、星雲状になってしまいましたが、その部分もだいたい微星が詰まっています。

M94=NGC4736

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  • 2018年5月11日0時00分 20.3cm/F10シュミットカセグレン167倍(PL12mm)+天頂プリズム使用

集光が極めて強く、よく輝く。おとめ座~りょうけん座の銀河の中でも一二を争う輝き。単純な丸い星雲状ではなく、雲には構造がありそう。外側にもごく淡い雲がある。視野には星が少なく、2つの9~11等星が直角に位置する。

M3=NGC5272

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  • 2018年4月22日2時4分 20.3cm/F10シュミットカセグレン206倍(SP9.7mm)+天頂プリズム使用

20cm62倍で2つの輝星の間にある、集光した輝く丸い星雲。167倍ではびっしり微星が詰まった星団だとわかる。1つ、やや明るい星が星団の中心から外れたところにある。外側の星雲のないところでも目を凝らすと微星が見えてきて、星団が大きく広がっていることがわかる。2~300倍で中心がほぼ微星に分解できる。星の中にさらに星がある。二重星、三重星がわかる。輝度は下がるが見事。まったく描ききれない。

M84,M86,NGC4387,4388(おとめ座銀河団中心部)

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  • 2018年4月10日00時20分 20.3cmシュミットカセグレン100倍(PL20mm)+天頂プリズム使用

この付近の構図を決めかねて、2度も描き直した。M84、M86ともに明るくよく集光した円形の星雲。M84の方がわずかに明るい。星状核があるよう。NGC4387はごく小さく集光した微星状。NGC4388は集光の弱い棒状。12等星の近く。NGC4402は淡い小片で少々自信がない。透明度があまり良くなく再挑戦したい。

(追記)「おとめ座銀河団(The Virgo Cluster)の中心付近です。広視野では一度にたくさんの銀河を見ることが出来、このスケッチの東側・視野の外にはNGC4435と4438が並んで見えています(この記事の続きにスケッチ掲載)。

M87(おとめ座A),NGC4476,4478,4486A

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  • 2018年4月8日0時00分 20.3cmシュミットカセグレン100倍(PL20mm)
  • M87は、円形の明るい星雲。集光しているが、20cm317倍まで上げても恒星状の核はわからない。この倍率でもジェットはわからず。
  • NGC4478は62倍でも一見して微星とは異なる小星雲。よく集光している。
  • NGC4476はかすか。大きさは4478と同じ位だが集光が弱く意識してやっと見える。
  • NGC4486Aは完全に明るい恒星状。一応注意はしていたが、微光星かと思ってスケッチしていた。翌日(4月8日23時)に再観測。やはり恒星状だが、20cm206倍以上で周りに淡く雲が取り巻いているのがわかる。あるいは銀河の中心に恒星が重なっている??核はM87より明るい。

(補足)M87(NGC4486)は、「おとめ座A(Virgo A)とも呼ばれる強い電波源で、中心核から細い直線上のジェットを吹き出している画像でもおなじみです。このジェットは、写真では短時間の露光で写るそうですが、眼視では大口径でないと見えません(20cmではわかりませんでした)。M78と誤植される前の、本来のウルトラマンの故郷の星雲(ウルトラの星)としても、一部では有名です。

近くのNGC4478は8cmクラスでもよくわかりますが、NGC4476は淡く難しいでしょう。NGC4486Aは、その位置に11等の恒星状の天体として見えています(かつて、8cmでは微光星として気づかずにスケッチしていました)。どう見てもまったく拡散してない恒星状ですが、高倍率で注視すると周囲にごく淡い星雲が取り巻くのがわかります。この11等星が銀河中心核だとすると相当な輝きです。たまたま手前にある11等星が重なっているのではないかと疑って調べましたが、そのような記録は見つかりませんでした。 (再追記)NGC4486Aについてさらに調べたところ、やはり銀河と11等星が重なっているようです。銀河中心核は恒星と2.5"離れていると記述している論文もあります。RNGCでこの銀河の光度は13.5等ですが、MCGでは11.2等(MCG +02-32-110)で、恒星を含めた光度となっているようです。

M63=NGC5055(ひまわり銀河)

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  • 2018年3月17日4時26分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)

一見してわかる見やすい星雲。微光の星状核があるが、集光自体は弱い。中心に近い部分はほぼ円形だが、外形は楕円形に伸びている。長軸は、アクセントになっている9等星からわずかにずれている。東の3つの12等星も目立つ。

(補足)20cm程度の眼視ではわかりませんが、写真では腕の細かい構造が花びらのように見えることから(?)「ひまわり銀河 The Sunflower Galaxyと呼ばれています。

M85,NGC4394

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  • 2018年3月17日3時57分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)

一見して円形の明るい集光した雲がわかる。すぐ脇に10等星があり、さらに星雲の中に13等星が埋もれているのが、20cm62倍でもわかる。中心核は、これとはほぼ等光の恒星状。完全な円形ではなく、わずかに微星のある方向を長軸として潰れている。近くには小さいNGC4394が見える。集光の弱い姿だが見やすい。

M64=NGC4826(黒眼銀河)

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  • 2018年3月12日1時58分20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)+天頂プリズム

一見して楕円形の明るい星雲。星状の核がある。20cm100倍で中心付近を注視すると、構造が一様でなく、輝度に不連続な部分がある。この部分が「眼」なのだろう。11等星の反対方向に核から明るい部分が扇状に拡がり、11等星側に輪郭がある。倍率を上げたほうが見やすくなるが、淡いのでコントラストは悪くなる。スケッチで表現しにくい。

(補足)星雲の上に暗黒帯が乗っているため、「黒眼銀河 The Black Eye Galaxy(昔の文献では「黒眼星雲」)としてよく知られています。この暗黒帯は、20cmクラスで辛うじて分かるかな?といった感じです。スケッチにも書いたとおり、中心にごく近く小さいので、倍率を可能な限り上げて見たほうがわかりやすいかも知れません。記事の続きに8センチでのスケッチがありますが、小口径では困難です。ただ、7.5cmでの観測例もあると言われています。

M100=NGC4321

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  • 2018年3月12日1時15分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)+天頂プリズム

20cm62倍で視野に入れて、淡く円形の雲がわかる。中心1'程度は集光して見やすい。注意するとまわりを淡い星雲が囲む。構造があるように見えるがよくわからない。NGC4312も光斑として見える。