20cm62倍では背景に埋もれてほとんど見えない。100~133倍でかすかな淡い雲。集光は弱いが細長く伸びるのがわかる。南の2星がアクセント。
星雲星団スケッチ
主に20cmシュミカセでスケッチした星雲星団を更新していきます。夏の天の川が辛うじてわかる程度の住宅地でのスケッチがメイン。20年以上前に8センチ屈折で見える星雲・星団をほぼ全て(約900天体)描き尽くしたので、それもあれば同時に公開。
更新日は、必ずしも観測日ではありません。
記事中の性状(光度、視直径)などは特筆しない限り観測時に測定したものです。カタログ値ではありません。
輝星の北にある。一見すると視野に何もないが、目が慣れるといくつかの微星が見え始め、さらに星星の南にさらに微光の星の群れが見えてくる。目をそらし気味の方が良い。繊細な星々はまとまってかすかなごく淡い星雲状。さらに微星に分かれそう。20cm62倍で数個の星がわかるが、100倍以上では倍以上の微星が見えだす。36倍ではバックに埋もれてほとんどわからない。
(追記)南天の散開星団で、このスケッチ時には高度12度しかありませんでした。微光星が密集した星団のため、空の透明度・シーイングが悪いと見ることは出来ません。輝星がまばらに集まった近くのNGC2451とは対照的で、写真ではよく対比されます。
20cm100倍で輝星が視野いっぱいに広がる。「人」のような並びに、交点に微星が密集。ほとんど星に分解できる。多くの等光重星がある。62倍では東側も星が多く、星団の一部かもしれない。
(追記)メシエ番号もない、ニックネームもない星団ですが、小口径でも見事な姿を見せてくれます。
平坦な淡い円盤が見え、低空ではこんなものかと思っていたが、目が慣れると巨大な姿にあ圧倒されるようになった。20cm100倍以上では雲の中の微星が見えてきそう。視野に電線が常にかかって外れることがない。
(追記)ケンタウルス座のω星団です。全天屈指の大星団とされていますが、南に低くこの日のスケッチ時では6度しかありませんでした。幸い、透明度とシーイングが良く、10等星まで見ることが出来ましたが、シーイングが悪いと微星は全く見えません。記事の続きで、悪シーイング時のスケッチを掲載しています。
低倍率でも円盤状に見えるが、500倍以上で写真と同じような構造が見えて驚く。淡い円形の雲の中に、楕円形の目のような輝く部分があり、中心には中心星らしき光点も見える。中の楕円は167倍以上で環状。濃淡があるが、シーイングで潰れている。実におもしろい。外側の雲は800倍でも薄れない。
(補足)大きさや色が木星そっくりに見えるとされることから「木星状星雲」"the Ghost of Jupiter"と呼ばれています。実際の木星よりはやや小さめです。南に低いため、シーイングが悪いと細かい模様はわかりませんが、それでも小口径で構造を楽しめる数少ない惑星状星雲です。20cmで、過剰倍率の800倍まで拡大しても表面輝度が高いおかげで模様は薄れず、写真のように見えて圧巻でした。木星というよりは、瞳のような印象です。中心星は11等級ですが、星雲に埋もれているため見やすくはありません。
低倍率でも銀河のような小星雲状に見える。20cm100倍以上で中心星が見え始め、206倍以上で明瞭。雲は平坦で輪郭は拡散してわからない。ムラがあるようにもみえるが317倍でもわからない。わずかに北の方が濃い?
20cm62倍でもわかる。100倍以上で見やすい。拡散している。やや南北に細長いのもわかる。167倍で集光しているのはわかるが、(この倍率では)拡散しすぎる。