- 2016年12月2日24時40分 20.3cmシュミットカセグレン36倍+天頂プリズム使用
(光度1等 径1.5度 分類c)夜空に見えていれば毎回望遠鏡を向けるが、スケッチは17年ぶり。青白く輝く星がラケット状に並び、様々な重星や三角形の輝星・微星が散らばる。1.4度(実質1.2度)の視野でも入りきらない。5つの輝星の周囲に淡く雲が取り巻くが、星雲というよりは(輝きによる)ゴーストだろう。8センチの時とさほど見え方は変わらない。スケッチは36倍のみで行ったので、暗い微星は見えない。
NGC1435(径10')は、メローペの下あたりを注視すればわかるが、非常にかすかで(20センチでも)言われなければ分からない程度。かつての17Pが拡散しきって宇宙に溶け込んでいく頃の見え方を連想する。平坦だが濃い部分もある。
補足:M45は「プレアデス星団」「すばる」として知られる散開星団で、改めて説明は必要ないでしょう。星団らしく見るには双眼鏡の方が適していて、望遠鏡ではまばらになってしまいます。その代わり、個々の星が明るいため見え方としては見事です。20センチの低倍率のみでスケッチを取ったため、最微星でも12等程度です。過去の8センチスケッチでは、倍率を変えて観察したので、13等以下の微星も描き込まれています。
プレアデス星団は、全体を反射星雲が覆っていることでも知られていますが、眼視的に見やすいのはメローペ近傍の星雲(NGC1435)のみです。空の条件さえ良ければ8センチクラスの望遠鏡でも見つけることができます。各輝星も星雲に包まれていますが、眼視ではそれが星雲なのか輝きによるゴーストなのか、なかなか判別がつきません。
プレアデス星団付属の星雲としてたまに紹介されるIC349はメローペのごく近傍にある1分角未満の小さい散光星雲の塊で「Barnard's Merope Nebula バーナードのメローペ星雲」とも呼ばれ、よく見かける星団の写真ではメローペに近すぎ、かつ周囲を囲む星雲に輝きに潰れて通常は見えないようです。20センチで挑戦したことがありますが、見つけられませんでした。一方のNGC1435は星団全体を包む星雲の方でカタログには「満月大」と記されているようです。日本ではかつてこのIC349が星団全体を包む星雲である(実際はNGC1435)と紹介され、過去の一部スケッチ中でもその名称で書かれています。
いくつかの過去スケッチ中では「プレアディス星団」と書かれていますが、Pleiadesのdesをディスと読むことは通常ないと思われるので、この表記も正確ではないと思われます。
ポジスケッチ(黒地の紙に白鉛筆・白ペン)。1999年12月3日0時35分。8.0cm屈折23倍。
2日掛けて完成。輝星の鋭い輝きをどう表現すれば良いのか。微星は時間を掛ければいくらでも足せる。
NGC1435は、23倍、46倍ともに見える。やや曲がっているよう。
- 1995年12月22日1時00分。8.0cm屈折23倍。
M45スケッチは長年の懸案であった。見え方は言うまでもなくA+クラス。αTauと等光。主要星はラケット状。南に伸びる星列が目立つ。主要星のまわりは少し星がにじむような感じだが、メローペの付近は注視すると星雲が見える。メローペの下と、数分角南に塊になっている。スケッチ中には12等台の星はかなり書き込まれてい。13等台の星も一部見られる(スケッチ中の最微光星は13.80等)。
- 1988年12月6日1時。8.0cm屈折152倍。
- 最微光星確認のためのスケッチ。
- 1988年11月29日22時30分。8.0cm屈折46倍。
- 1986年10月30日21時00分。8.0cm屈折23倍。
- 1986年8月6日1時30分。5.0cm7倍双眼鏡。