20cm62倍で、一つの輝星のまわりを均一な星粒が覆っている。透明感があり、この時点ですべて星に分解できる。星団の端には2つの輝星があり目立つ。100倍で星粒の群れが2~3の層を成している。206倍で、一つ一つの星粒が個性を持ち、微妙な明るさの違いがわかってくる。輝星のそばに微星がいくつも付着し、他にも多数の重星が分解してくる。輝星の北に丸い塊があり星に分解できない。同様の星塊がいくつかある。星団の外側の層は翼のようにも見える。中心部の星塊・群れは肉球のようにも見える。
(補足)夏の星雲・星団の中でも屈指の名所で、私もよく望遠鏡を向ける天体です。「野鴨(のがも)星団」"The Wild Duck Cluster"とも呼ばれています。個々の星をカモに見立てて、編隊を組み集団で飛ぶカモに見立てて名付けられたようです。2星を先頭にしているのでしょうか。
小口径でも多くの微星が見えてきます。散開星団と球状星団の中間の天体と言われることもありますが、球状星団に比べると個々の星が明るく、M37などと密集度は似ています。
スケッチでの表現は難しく(後回しにした結果24年ぶりのスケッチ)ほとんど星に分かれて、雲は存在しないのですが、視野全体を眺めるようにすると、微星の群れを取り巻く雲が見えるような気がします。帯状の群れが何層も重なり、また塊があるようにも見えます。