20cm62倍で明るい星の星団が目に入る。輝星の重星や7つ程度の星列があるがまばら。この星の南側と別の輝星の間に、注意するとごく薄い星雲が見えてくる。M20をやや薄くした感じ。100~167倍でもまだ星雲は見えている。167倍でも濃い部分は意外と薄れず、暗黒星雲が見えそう。
(補足)「わし星雲"The Eagle Nebula"」として著名なM16ですが、厳密にはM16は散開星団NGC6611で、わし星雲にはIC4703の別名が与えられています。メシエが用いた小望遠鏡でわし星雲を見ることは困難だったはずです。一方で、メシエ自身が"星団にほのかな光芒が絡まっている"と記述していたため、M16を散光星雲とみなすこともありますが、わし星雲自体は星団を(一部しか)覆っていないため、メシエは見かけの星雲を見ていた可能性があります。
私自身は、8cmで数回このM16を見ていますが、その時はわし星雲を見たことがなく、20cmで初めて確認できました。薄いわりには存在ははっきりしていて、倍率を上げるとグロビュールが見えそうな気がしました。さらに大口径なら本当に見えるのでしょう。M20よりも更に淡い光芒ですが、空が極めて暗いか、天頂付近に星雲が差し掛かる南半球であれば、小口径でもわし星雲を見ることが出来るかもしれません。