星雲星団スケッチ

主に20cmシュミカセでスケッチした星雲星団を更新していきます。夏の天の川が辛うじてわかる程度の住宅地でのスケッチがメイン。20年以上前に8センチ屈折で見える星雲・星団をほぼ全て(約900天体)描き尽くしたので、それもあれば同時に公開。
更新日は、必ずしも観測日ではありません。
記事中の性状(光度、視直径)などは特筆しない限り観測時に測定したものです。カタログ値ではありません。

M71=NGC6838

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  • 2021年7月18日2時30分 20.3cmシュミットカセグレン167倍+天頂ミラー

20cm62倍で平坦な雲状だが、2~3の星に分かれる。100倍以上で密集した星々に分かれ始める。133~167倍で最も見やすい。細長く星が集まっている。206倍では構造がわかるが、拡散してしまう。M56同様星が描ききれない。視野の上方(北)にも微星が密集して、これも星団なのかと思う。

(補足)や座にある唯一のメシエ天体です。私にとっては、1997年に接近したヘール・ボップ彗星がM71をかすめて行った時の印象が強く残っています。

M57=NGC6720 (環状星雲)

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  • 2021年7月18日1時30分 20.3cmシュミットカセグレン500倍+天頂ミラー使用

20cm62倍で淡いが、光沢のある楕円リング。中空であることもわかる。500倍まで一気に上げるとだいぶ薄れるがそれでも迫力が増す。輪郭が単純な楕円ではなくややイビツであることもわかる。リングの縁の帯は長軸側で途切れるが連続的。内部の雲と一体化している。長軸方向にガスが漏れているようにも見える。星はなく、唯一、星雲そばの微星がアクセントになっている。中心星は見えない。

(補足)こと座のリング星雲・ドーナツ星雲として特に有名な惑星状星雲です。中心星は15等級で20cmでは及びません。記事の続きに20cm206倍や8cm屈折でのスケッチを掲載しています。

M56=NGC6779

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  • 2021年7月18日0時50分 20.3cmシュミットカセグレン250倍+天頂ミラー使用

20cm62倍でも適度に集中した雲状で、いくつかの微星が分かれて見える。250倍でさらに中心部が微星で埋め尽くされている。星に分かれない雲も周辺に拡がる。317倍でも密集しているが500倍ではまばらになってしまう。

NGC5824

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  • 2021年2月20日4時53分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)

非常に集光が強く小さい。低空にあるため、太陽に近い彗星を連想させる。倍率を上げても星には分かれない。

NGC5694

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  • 2021年2月20日4時38分 20.3cm/F10シュミットカセグレン206倍(SP9.7mm)

よく集中した明るく小さい星団。低空でシーイングが悪く20cm206倍でも星には分かれないが、雲に濃淡があり星団らしいのはわかる。

NGC3923

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  • 2021年2月20日3時34分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)

淡いが、近くの3904に比べればだいぶ見やすい。20cm100倍で集光の弱い雲状。注意すると細長いのがわかる。167倍で集光がわかる。

NGC3904

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  • 2021年2月20日3時21分 20.3cm/F10シュミットカセグレン100倍(PL20mm)

低空のためかかなり厳しい。20cm100倍で目をそらしてやっと存在がわかる。微星状で小さい。167倍では見やすくなるが、暗い。集光の弱い小円状。

(補足)20cmでも見るのが厳しい低空の微光銀河ですが、8cmでスケッチした記録がありました(このページのつづき)。20年前は今よりも空が良かったのかも知れません。

NGC3521

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  • 2021年2月20日3時00分 20.3cmシュミットカセグレン100倍(PL20mm)

(9.0等 径5'×2')20cm62倍で11等の星状核がよく目立ち、見やすい。少し注意するとそれを取り巻く雲が潰れている。さらに淡い腕が伸びているのがわかる。星雲自体の輝度はない。167倍で星雲に濃淡が見えてきそう。

M26=NGC6694

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  • 2020年6月29日2時06分 20.3cmシュミットカセグレン133倍

9等星を端に、小さな四辺形があり、その内外を微星が埋め尽くす。20cm133倍で一部は分解しきれず雲状。輝星がなく地味だがよく密集している。星団の内外にも飛び出た微星塊がある。

NGC4105、4106

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  • 2020年2月2日3時22分 20.3cmシュミットカセグレン167倍

2つの小さい銀河が微星にぶら下がるように存在。似ていて、よく集光。NGC4105の方がやや明るい、2つは視直径分離れている。

(追記)二重銀河らしく、写真で見ると物理的に相互作用しているようです。小口径でも存在はわかりますが、私が以前8cmで見た時は、詳細な情報はなかったので、一つの銀河として描かれています。