彗星アーカイヴ

20cmなどの眼視観測によるスケッチがメイン。ごく稀に写真。「投稿日」は観測日時に合わせてます。
昔のスケッチもこっそり上げるため、突然10年以上前の「投稿日」が出るかも。

スケッチNo.3 - 260P/NcNaught マクノート彗星

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  • 0260P-2019_003.jpg
  • 04.63UT m1=11.7, DC=5, dia=1.1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

小さくよく集光している。20cm62倍ではかすかで、微星状。100倍以上で小星雲状。ほぼ円形で写真のような尾はわからない。見やすく中心部であればアフリカーノ彗星にひけをとらない。遠方の球状星団を連想した。

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  • 2018W2_004.jpg
  • 04.60UT m1=9.4, DC=4, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

20cm62倍で視野に入れて見つけられるほどの明るさ。中心部は微星状。よく集光しているが、小さくごく淡いコマが大きく拡がる。100倍の方が中心は見やすい。光度は近くの9.6等星に近いが、暗く見積もると10等以下。大きくピントを外すと9.0等にも近い。移動が速く、スケッチの間に彗星の位置が変わってしまった。

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  • 2017N2_001.jpg
  • 07.78UT m1=12.3, DC=4-5, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 133倍)

まったく予定していなかったが、薄明まで時間があったので急遽星図を印刷して望遠鏡を向けてみた。ごくかすかではあったが、それらしい光斑を見ることが出来た。260Pよりもさらに暗く小さい。集光はあるようだ。光度比較をすると、近くの12.3等星とほぼ同じ~明るい程度で、260Pと同じ光度のようだが、高度差(59度と79度)が見え方の差になっているかも。

(追記)2020年の春に明るくなると期待されている彗星ですが、当初予想よりも暗い光度で推移しているようです。

2018W2_003-editPosi-20-0.9.jpg

  • 2018W2_003.jpg
  • 07.76UT m1=10.0, DC=2-3, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

前日に続くスケッチ。時間があり、初めて余裕を持ってこの彗星を描けた。コマの中に微星が紛れ込んでいる。次第に移動していった。2彗星とは対照的な拡散した姿。20cm62倍(低倍率)が最も見やすい。

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  • 2018N2_002+0260P-2019_002.jpg
  • 260P 07.73UT m1=12.2, DC=5, dia=1.5' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)
  • C/2018 N2 07.73UT m1=12.2, DC=4-5, dia=1.5' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

幸い、2日続けて晴天となった。昨日より良く晴れている。2彗星は約10'まで接近。昨日は(同視野に入っても)別々に意識しないと見えなかったが、今日は倍率を上げても視野に入るので、名目共に2彗星同時観測が出来た。B法でぼかすと、2彗星ともほぼ同じ明るさ。260Pの方が集光があるためか、わずかに見やすい。写真で見るような長い尾はわからない。スケッチする間にも彗星の移動が速く、260Pは12等星に接近していった。

(追記)同じような光度、大きさの2彗星ですが、N2は260Pより4倍も遠くにあります。眼視光度に達した全く関係のない2つの彗星が、望遠鏡の狭い視野内に見えることは稀です(私、個人的にはたぶん初めてです)。

ブログシステムの関係上、260P/NcNaught マクノート彗星カテゴリに入っていますが、記事(観測)はC/2018 N2 (ASASSN) アサシン彗星と同等です。

2018W2_002-editPosi-30-0.7.jpg

  • 2018W2_002.jpg
  • 06.79UT m1=10.3, DC=3, dia=3' (20.3cmシュミットカセグレン 62倍)

約1ヶ月ぶり。ずいぶんコマが大きくなった。260Pと2018 W2の2彗星に比べるとだいぶ見やすく、まったく姿が異なる。コマは拡散して20cm62倍では遠くまで拡がっているのがわかる。10等星に接している。集光は弱い。また雲が迫り、薄明もあり時間が限られてしまった。

2018N2_001+0260P-2019_001-editPosi-30-0.7t.jpg

  • 2018N2_001+0260P-2019_001.jpg
  • 06.78UT m1=12.0, DC=4, dia=1' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

2彗星が同視野に入るらしいので、低倍率で無理やり描いてみた。20cm62倍では2つとも極めて微かで微星状。意識しないとわからないので、"同時に"見ることは厳しい。C/2018 N2は微星状。100倍以上でもかすか。存在がわかるのみ。260Pもかすかだが、N2より見やすい。微星状でごく小さいコマ。2つとも似ていて小さく集光がある。時間がなく十分な観測ができなかった。

(追記)2彗星C/2018 N2アサシン彗星と260P/マクノート彗星が同じ視野に見えています。記事の都合上アサシン彗星カテゴリに入っていますが、2彗星は同等です。眼視的に見られる光度の彗星が同じ視野に入るのは、私にとっては34年間彗星を見ていて(おそらく)初めてです。どちらも20cmの限界に近い超微光なのが残念です。

2018W2_001-editPosi-30-0.8.jpg

  • 2018W2_001.jpg
  • 10.74UT m1=10.6, DC=3, dia=2' (20.3cmシュミットカセグレン 100倍)

1時すぎに空を見ると久々の快晴。透明度はいまいちだったがなんとか5ヶ月ぶりに彗星を見ることができた。20cm62倍で小さな存在がわかる。100倍の方が良い。小さい中央集光があり、コマは拡散しているようだが透明度が悪くよくわからない。目が暗さに慣れてきたところで雲が広がってしまった。微星は描けず。光度は10.6~10.7等(TJ)。U4で11.0等。

2018年の年末に発見された新彗星です。岩本氏は先月のC/2018 V1に続く発見で、発見情報が流れた際には、V1の発見と勘違いする人もいたほどです。私個人的には、前回の「岩本彗星」(C/2013 E2)は微光で見ることができなかったので、約6年ぶりにその雪辱を果たせました。

発見時は明け方の空にありました。地球に向かってまっすぐ接近中で見かけ上ほとんど移動していなかったため、軌道が確定するまで時間がかかりました。一時は地球に0.1auまで大接近する軌道も計算され、大いに期待されましたが、結局0.3auに接近する軌道に落ち着きました。それでもこの彗星としては最良の条件で、地球とすれ違うようにして大きく移動する様子が楽しめました。

私が初めて見た頃は拡散した微光の姿でしたが、急速に接近し、衝の位置で最接近した頃には双眼鏡でも6等星として楽しめました。海外では肉眼でも見られたようです。

2018Y1mag.png

1889年にL. Swiftにより発見された歴史ある周期彗星で、当初は「スイフト彗星」と呼ばれていました。1895年にはSwiftが別の周期彗星を単独発見したため、以降「スイフト第1彗星」と改称されましたが、1回のみの出現の後は姿を見せず行方不明となりました。1973年にTom Gehrelsにより発見された微光の彗星が、この彗星の再発見であることが判明し、以降は「スイフト・ゲーレルス彗星」と呼ばれています。

2018年の回帰は、近日点を通過する11月頃に地球に0.4auまで接近する好条件で、9等級程度に明るくなる予報も出されていましたが、同じ時期に46Pや38Pも回帰するため、あまり注目されていませんでした。ところが、8月になってバーストを起こしているとの情報があり、観測を試みたところ、数回挑戦した後、見ることができました。

拡散した姿でしたが、実際に9等級まで明るくなりました。海外では8等台の報告も多かったようです。拡散した大きなコマを含めると明るく見積もられるのでしょう。近日点に近づくと急激に明るくなるタイプのようで、今回もバースト的増光として捉えられました。

0064P-2018mag.png

急増光後の光度観測からは、私だけの値からも、COBSの報告値からも、近日点通過後約2ヶ月後に光度のピークが来る光度式が得られました。

2018年の回帰は前後100年で最高の条件でした。2028年、2036年の回帰では1auより近づきませんが、2046年には地球に0.5auまで接近するようです。