122P/de Vico デ・ヴィコ彗星

1995年の回帰。

(過去の観測記録を発掘してアップしていくシリーズ)

122P/デ・ヴィコ彗星(デ・ビコ、ド・ヴィコとも)は1846年に発見された彗星。1846ⅣまたはD/1846 D1の名称が与えられていた。70年余りの周期が計算されていたが、前回帰の1922年頃には検出されなかったため、1995年頃の回帰が本当にあるのか(天文年鑑等にも予報は載っていた)半信半疑だった。

IMG_2746.JPG理科年表1925年版(復刻)にも彗星の表記が。

再発見の報を知ったのは、当時の天文雑誌の11月号(天文ガイド)だったと思う。大学の食堂で、買った雑誌を食べながら読もうと思ってページを開いたら、いきなりこの情報を知って「ウソ!?」と驚いたことはよく覚えてる(20年経った今では彗星を見た記憶より、こちらの方が覚えている)。ロストコメットの再発見は単なる明るい新彗星よりも興味深い。

近日点近くでは強い集光のある明るい姿だったが、急速に衰えて1ヶ月ぐらいしかまともに見ることは出来なかった。

当時の観測(不正確を除く9個。同日の観測は明るい方のみ採用)からの光度式はm1 = 8.60 + 5logΔ + 16.38 log r。観測した時はあまり精度が良くないと思っていたが、意外と観測を再現出来ている。

122P-1995S1mag.jpg

次回回帰は、2069年10月21日。ハレー彗星の8年後。ハレー彗星を見た後は、この彗星を目標に生きていけるかもしれない。

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観測記録一覧

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9.80UT m1=5.6, DC=9, dia=-' (5.0B7x)
9.80UT m1=5.5 , DC=7 , dia=4' ,tail=10'? (8.0cm屈折F11 23x~)

1~2年ほど前から回帰を期待していたが、まさかこれほどの明るさで実際に再発見されるとは驚きである。122Pは、満月の月明・モヤ・低空などあらゆる悪条件が重なる中で非常に良く明るく見える。集光が特に強く、コマが小さい。核はOr.6(151倍)でどうにかわかる。尾もあるようだ。

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m1=6: , DC=6-7 , dia=4' ,tail=10' (8.0cm屈折F11 23x)

前回にも増して条件が悪く、コマ内部の輝きがない。それでも強い集光と尾が確かめられる。視野に星は見えない。光度はちかくの6.02等星より暗い程度。ただし光度は非常に不正確でほとんど参考にならない程度。

光度はさらに下がったように感じる。西にある6.67等星と等光か、わずかに暗い。コマは大きくなった気がする。集光は衰えたが核が明瞭になりつつある。Or.9(101倍)でよく見える(付近の微星ぐらい)。尾はどの倍率でも見える。付け根で少し広いがまっすぐ。

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m1=6.5 , DC=5 , dia=5' ,tail=20'< (8.0cm屈折F11 23x)

だいぶ低空で条件が悪くなってきた。彗星は依然強い集光を保っている。コマの左側が明るかったようだが、気のせいか?尾はかなり伸びているかも。準恒星状の集光があり、輝いている。光度は6.2等と6.6等の中間。(大気吸収補正0.1等)

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ポジスケッチ。1995年10月26日4時50分。

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(双眼鏡5センチ7倍)かなり暗くなったように思える。はじめのうち、存在すらつかめなかった。低空であることを考えても7等台だろう。


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(8.0cm屈折73倍)あまりの暗さに驚く。捉えてもわからなかったほど。低空と結露の影響もあろうが。集光はかわらないが、尾は痕跡のみ。26日の増光の反動か?